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小児内分泌専門家の医師(国立成育医療センター原田正平先生)のコラムや、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)をはじめ小児科関連に関するお役立ち情報やサービスを掲載します。

「おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり」続報

2009年12月30日(水) 09:38 by drharasho

児童向け月刊誌「たくさんのふしぎ」の2010年2月号での喫煙描写問題で、
進展がありました。

出版社の「福音館書店」では、タバコの有害性とその子どもへの悪影響を
きちんと考えていなかった出版であるとして、2月号の発売中止、回収を決め、
同社のホームページでその経緯を明らかにしています。

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「たくさんのふしぎ」2010年2月号
『おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり』についてのおしらせ


 このたび、読者の方より、月刊「たくさんのふしぎ」2010年2月号『おじいちゃんのカラクリ
江戸ものがたり』に喫煙シーンが頻繁に描かれており、本文にもタバコを礼賛する内容が
記載され、WHOタバコ規制枠組み条約に違反する、また日本たばこ産業株式会社の関与
が疑われる、とのご指摘をいただきました。
 弊社としましては、この問題を重く受け止め、以下の対応をいたします。

 『おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり』は、主人公のおじいちゃんがタバコ好きという
設定になっており、おじいちゃんがパイプをくわえ喫煙したまま孫たちと同席している場面
も複数描かれています。これは、過去と現在をわかりやすい形で関係づける小道具として
使用したものであり、喫煙を推奨したり、子どもたちの受動喫煙を肯定したりする編集意図
はまったくありませんでした。しかしながら、喫煙による健康被害と受動喫煙の害について
の認識が足りず、このような表現をとってしまったことは、子どもの本の出版社として配慮
に欠けるものでした。深くお詫び申し上げます。

 つきましては、「たくさんのふしぎ」2010年2月号『おじいちゃんのカラクリ江戸ものがた
り』の販売を中止いたします。また、すでにお手元に届きました同誌については、下記宛に
ご送付ください。別途ご案内申し上げます。

 なお、巻末にある「協力」は、江戸時代の風俗に詳しい研究者個人として時代考証をお
願いしたものです。「たばこと塩の博物館」やその運営母体である日本たばこ産業株式会
社と、この作品の企画意図との間には、一切関係はございません。

 子どもの文化に関わる出版社として、今後は、子どもたちの未来と、その未来をとりまく
環境にいっそう配慮してまいります。

2009年12月28日
株式会社 福音館書店
代表取締役社長 塚田和敏

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また販売中止を受け、読売新聞、朝日新聞に、それぞれ以下のような記事が載りました。

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愛煙家おじいさん登場、児童誌が販売中止に

福音館書店(塚田和敏社長)は28日、月刊「たくさんのふしぎ」の
2010年2月号として発売した「おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり」
(文・絵、太田大輔)を販売中止にすると、ホームページで発表した。
対象年齢は小学校3年生からで、発明家のおじいちゃんが2人の孫に
江戸時代の暮らしを説明する内容。おじいちゃんはたばこ好きの設定で、
喫煙したまま孫たちと同席する場面が何度も描かれている。

喫煙に反対する団体などから「たばこを礼賛している」「たばこ規制枠
組み条約に違反する」といった指摘があり、同社は販売中止を決定した。

ホームページでは、塚田社長名で「(たばこは)小道具として使用した
ものであり、喫煙を推奨したりする編集意図はまったくありません」と説明。
「しかしながら、子どもの本の出版社として配慮に欠けるものでした」と謝罪した。

(2009年12月29日05時08分 読売新聞)

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子どもの前の喫煙描写で販売中止 福音館書店の児童雑誌

 福音館書店は28日、児童向け月刊誌「たくさんのふしぎ」の
2010年2月号として発売した「おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり」
(太田大輔文・絵)の販売を中止した。読者から、子どもの前での喫煙シーンが
多いとの指摘を受けたためという。

 同誌は小学校中学年以上が対象で、2月号は、おじいちゃんが発明した
機械を使って孫2人が江戸時代の暮らしをのぞく物語。おじいちゃんは
愛煙家という設定で、パイプをふかしながら孫と食事をしたり、
話したりする場面が4回、描かれている。

 米山博久・月刊誌編集部長によると、発売直後の25日、購読している
小児科の医師らから「喫煙を推奨したり、子どもの受動喫煙を肯定したり
しているのではないか」などと指摘された。同社は「子どもの本の出版社
として配慮に欠けた」として販売中止を決めた。

 米山編集部長は「喫煙シーンを著者に描き直してもらい、
改めて出版する予定」と話す。

(2009年12月29日19時15分 朝日新聞)

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日本小児科連絡協議会・子どもをタバコの害から守る合同委員会では、
子どもたちをタバコの害から守るために、

1)最初の1本を吸わせないよう喫煙防止教育をする。
2)子どもの周囲の大人が喫煙しないよう、受動喫煙防止対策を進める。
3)吸い始めてしまった未成年喫煙者に禁煙支援(卒煙外来など)を行う。

という包括的対策を進めています。

また2005年2月27日に発効した「世界保健機関・タバコ規制枠組み条約(FCTC)」では、
現在と次の世代をタバコによる破滅的被害から守るため、
タバコ消費を減少させる、あらゆる方法をとることが決められ、
日本政府もFCTCを批准しています。

今回の「おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり」は、
明らかにFCTC違反状態であり、児童出版社がそうしたことを、
理解していないことそのものが、わが国のタバコ規制政策の
後進性を如実に示しています。

今回の「事件」を契機に、より広く啓発活動が進められる必要があります。


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