サポートルーム
小児内分泌専門家の医師(国立成育医療センター原田正平先生)のコラムや、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)をはじめ小児科関連に関するお役立ち情報やサービスを掲載します。
更新日 コラム・お知らせ
09月05日(金) 18:32 コーヒーはご注意
09月05日(金) 18:06 続「大阪問題」
09月02日(火) 11:30 第35回日本マス・スクリーニング学会の新聞記事
09月01日(月) 11:32 「大阪問題」
09月01日(月) 11:10 日本マス・スクリーニング学会での患者、保護者のかたの発表
08月29日(金) 00:10 第13回小児内分泌専門セミナー
08月28日(木) 23:53 ひだまりたんぽぽ
08月28日(木) 23:42 フェニルケトン尿症親の会連絡協議会
08月28日(木) 23:25 第35回日本マス・スクリーニング学会
06月05日(木) 18:20 大阪府の財政再建プログラム(案)
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コーヒーはご注意

2008年09月05日(金) 18:32 by drharasho

子どもにはあまり関係ないと思われますが、Altered Intestinal Absorption of L-Thyroxine Caused by Coffeeという論文がでましたので、情報ルームに載せておきます。

コーヒーと甲状腺ホルモン薬(チラーヂンSなど)を一緒に飲むと、血液中のサイロキシン濃度の上昇が最低でも25%、最大57%抑制される、ということです。

[お役立ち情報] 粉薬(チラーヂンS)の飲ませ方やLesson7 : 先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の薬、のところにも書いてありますが、早朝空腹時に1日1回水で飲むのが一番安全な方法ですので、もちろんコーヒーで飲む(飲ませる)ようなことはしないで下さい。


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続「大阪問題」

2008年09月05日(金) 18:06 by drharasho

「大阪問題」に関連して、新生児スクリーニングを仮に自費でするとしたら、どれくらい支払うかどうかと言うアンケートをとりました。その3か月間の結果を情報ルームにまとめたのですが、そこにコメントとして書いた文章を、こちらにも載せておきます。

公的なお金の使い道、優先順位を、もう一度考えて欲しいと思います。

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大阪府の予算削減案は幸い撤回されましたが、今の日本の新生児マススクリーニングの基盤が、非常にもろいものであることが今回の「大阪問題」で明らかになりました。

ちょうど手元に届いた「日本小児科医会ニュース No.46」の中に、「内藤壽七郎記念賞」という小児科医にとって非常に名誉ある賞をうけた岩手県の小川英治先生が次のようなことを書かれていました。

「時代は遡るが、内藤先生は愛育村という名前のモデル村を「乳児死亡率が高い地域」として全国5ヵ村に指定したのがその活動の始まりであった。1936年(昭和11年)のことである。当時世界的先進国の中で乳児死亡率が100を超えていたのはトルコと日本だけであったという。今では考えられないことである。」

厚生労働省が平成19年の「人口動態統計(確定数)の概況」をホームページに公開しました。その中に1899年(明治32年)からの人口動態総覧の年次推移が示されています。出生千対の乳児死亡率は1899年が153.8、1900年が155.0、その後は改善するどころか1918年(大正7年)がピークで188.6となり、やっと下がり始めます。1936年は確かに116.7で、1939年の106.2から1940年の90.0に劇的に下がり、あとは第二次世界後の混乱期にも再上昇することなく急速に低下していきます。1975年(昭和50年)が10.0で翌年、9.3ととうとう一桁となり、2007年(平成19年)は2.6と世界最低(つまりは世界一乳児が死なない国ということです)の数字を示しています。

経済社会データランキングというサイトのデータによると、2000-2005年の統計で乳児死亡率が最も高いのはアフリカのシエラレオネで165.0、2位がニジェールの153.0。シエラレオネの女性の平均寿命は42.0歳(最も短い国はスワジランドの33.4歳)。

同じサイトの情報では、日本が急速に経済発展を遂げる直前の1950-1960年では1位が東ティモールの253.0、シエラレオネは3位で231.5、ドイツは171位で44.5、日本が172位で44.0、最も良い192位はスウェーデンで18.5。

2000-2005年ではエチオピアがちょうど100.0で22位、10.0は7ヵ国あり138位(マレーシアやラトビアなど)。

長い歴史からみれば、日本で子どもが死ななくなったのは、ほんの100年以内の話であり、世界に目を転じれば100年前の日本と同じ現実が「今まさに」存在しています。

私たちが次の日本を担う子どもたちに何を残すべきか、もう一度真剣に考えるべき時代だと思われてなりません。


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第35回日本マス・スクリーニング学会の新聞記事

2008年09月02日(火) 11:30 by drharasho

「情報ルーム」に、マススクリーニング学会を紹介した新聞記事を載せましたので、どうぞご覧下さい。

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「大阪問題」

2008年09月01日(月) 11:32 by drharasho

第35回日本マス・スクリーニング学会では、いわゆる「大阪問題」も改めて話題となりました。

この問題をおさらいしてみますと、次のようになります。

日本の新生児マススクリーニング(先天性代謝異常検査等事業)は、1977(昭和52)年に、当時の厚生省児童家庭局長から各都道府県知事・指定都市市長宛に「先天性代謝異常検査等の実施について」という通知が送られて始まりました。

形式的には国からの指導で、各地方自治体が事業を実施する、という形でした。
そのときは、国と地方自治体が費用を折半するかたちで行われ、全国一律に実施されたのですが、2001(平成13)年度からはその国からの予算が「一般財源化」され、全額地方自治体の予算で行われる事業となり、国の関与が形式的に途絶えてしまいました。

つまり、形の上では、都道府県知事・指定都市市長の誰かが、その地域での新生児マススクリーニングを止めてしまうことが、可能となってしまったわけです。

私たちが当たり前と考えている、日本で生まれた全ての赤ちゃんが、新生児マススクリーニングにより、先天的な病気による死の危険や重い後遺症から等しく守られることが、「21世紀」を迎えて当たり前でなくなる時代となったわけです。

しかし、日本マス・スクリーニング学会などの関係者以外、ことの重大性を強く訴えることはしませんでした。
学会要望書

そこに橋下大阪府知事による「大阪問題」となって、「そこにある危機」として現れてきたわけです。

幸い今回は日本小児科学会などの要望書が提出され、また大阪府の現場の方々の働きかけにより知事の「スクリーニング廃止案」は撤回されましたが、各自治体の首長が「廃止」できるという構造は変わっていません。

こうした仕組みを変えるためには、例えば「小児保健法」といった法律に「新生児マススクリーニング」は国と自治体の責任であると明記される必要がありますが、まだ実現には至っていません。

本当に「子ども」を大切にする国や自治体であるかが問われています。

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日本マス・スクリーニング学会での患者、保護者のかたの発表

2008年09月01日(月) 11:10 by drharasho

松江市での第35回日本マス・スクリーニング学会(8月29、30日)で、「マススクリーニングで結ぶ小児科医、検査、行政及び患者家族の連携」というシンポジウムが開かれ、フェニルケトン尿症親の会の平田さん、メチルマロン酸血症家族の柏木さんがそれぞれ講演されました。

2006年9月に淡路島で開かれた第6回国際新生児スクリーニング学会では、フェニルケトン尿症の患者ご自身が講演されて、非常に感銘を受けたのですが、今回の患者家族の方々の講演も、学会参加者全ての方々に強い印象を与えるものでした。

これまで日本の学会では、こうしたスクリーニングの「本当の」成果が報告される機会がなく、一般の方々の新生児スクリーニングについての知識が限られてしまう、一つの原因となっていたように考えられます。

そうした意味で今回の試みは画期的であり、学会理事長の黒田先生も、今後も同じような試みは続けるべきでしょう、と語っておられました。

来年、2009年の学会は札幌市で8月21、22日に開催(福士勝会長、札幌市衛生研究所)されます。
北海道は先天性甲状腺機能低下症マススクリーニングの日本での先進的な地域でもありましたので、スクリーニング初期に発見され、治療された成人の方々も多数おられます。そうした方々との交流が図られると、スクリーニングのますますの発展につながるのではないかと思います。

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第13回小児内分泌専門セミナー

2008年08月29日(金) 00:10 by drharasho

日本小児内分泌学会は、先天性甲状腺機能低下症や先天性副腎過形成といった、新生児マススクリーニングで早期発見される病気も含めた、子どもの内分泌疾患の専門医の集まりです。しかし、医学部を卒業して医師国家試験を通り、医師免許証を手に入その日から専門医になれるわけではありませんし、個人個人の努力だけに任せていいものでもありません。

そこで日本小児内分泌学会では、10年以上前から学会として、小児内分泌専門医をめざす若い小児科医の方たちを対象に、「入門セミナー」(今年で4回目)と「専門セミナー」(今年で13回目)を開いてきました。
卒後教育セミナー

その第13回小児内分泌専門セミナーがこの8月22、23日に「スペースアルファ神戸」で開催され、講師として「甲状腺機能障害」について話をさせて頂きました。

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ひだまりたんぽぽ

2008年08月28日(木) 23:53 by drharasho

プロピオン酸血症(PA)・メチルマロン酸血症(MMA)という、一般の方には聞き慣れない病気の保護者の方たちが作られたホームページがあります。

ひだまりたんぽぽ

詳しいことはそのホームページをご覧頂くとわかりますが、簡単にいうと体の中の栄養素の代謝(栄養素がエネルギーなどに変わる過程)がうまくいかなくて、様々な問題が起きてしまう病気です。

世界中の先進国と呼ばれる多くの国では、タンデム質量分析装置によるタンデムマススクリーニングという方法で新生児マススクリーニングされ、早期治療が試みられていますが、日本ではまだ一部地域だけにとどまっています。

「こども健康倶楽部」では、フェニルケトン尿症(PKU)親の会の方たちと連携していくのと同じように、「ひだまりたんぽぽ」の方たちとも連携して、将来的には医療情報の提供も行っていきたいと考えています。

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フェニルケトン尿症親の会連絡協議会

2008年08月28日(木) 23:42 by drharasho

先天性甲状腺機能低下症と同じく、新生児マススクリーニングにより早期発見・早期治療を行うことができるようになった病気として、フェニルケトン尿症(英語でPhenylketonuria、PKUと略します)があります。
その保護者の方たちが「PKU親の会」を結成して、お子さんの治療がうまくいくように、専門の医師の方や栄養士の方たちと活動を進めてきています。
PKU親の会は、平成19年8月から「PKU親の会連絡協議会」と名前を変えて、各地域ごとの会の連合体として活動を進めておられます。
フェニルケトン尿症親の会連絡協議会ホームページ

その関東支部の総会がこの8月16日(土)に品川区民会館「きゅりあん」7階イベントホールで開かれ、「こども健康倶楽部」についてお話しをさせて頂いてきました。

「こども健康倶楽部」は先天性甲状腺機能低下症の医療情報提供を目的として作られたウェブサイトですが、将来的にはより多くの子どもの病気について情報提供することも考えています。
その第一歩として、新生児マススクリーニングで発見されるPKUや他の先天代謝異常症などについても、「こども健康倶楽部」で扱っていきたいと考えています。

そうするためには、情報を提供する側と情報を利用する側とが、サイトを作る最初から協働作業を行うことが大事と考えており、そのことを理解して頂くためにPKU親の会・関東総会でお話しさせて頂いたというわけです。

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第35回日本マス・スクリーニング学会

2008年08月28日(木) 23:25 by drharasho

学会出席のため、島根県松江市に来ています。今日8月28日は技術部会運営委員会と理事会がありました。今年の学会は島根大学医学部小児科の山口清次教授が会長で開催されますが、第36回が平成21年8月21、22日、北海道札幌市の札幌エルプラザで開かれることが報告されました。また第37回は平成22年8月28、29日に横浜市のパシフィコ横浜、第38回は福井大学の重松教授の主催で開かれることも決まりました。
明日からは学会でのトピックスなども紹介したいと思います。

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大阪府の財政再建プログラム(案)

2008年06月05日(木) 18:20 by drharasho

大阪府の財政再建プログラム(案)が提示されました。

重点政策については解説されていますが、私たちが一番関心を持っている「先天代謝異常症等検査事業」については予算額1億円と、規模が「小さい」がためか個別には触れられていないので、「廃止案」がどうなったか、今のところ公式にはわかりません。

非公式の内部情報としては、「廃止案」は撤回されたということですが、早く公式の情報が欲しいところです。

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