情報ルーム
先天性甲状腺機能低下所(クレチン症)に関する、
お役立ち情報をまとめています
全て | よくある質問 | 論文 | 過去のアンケート | お役立ち情報 | 関連学会情報
更新日 カテゴリ タイトル
06月28日(日) 19:57 お役立ち情報 国立成育医療センターのラオスでの活動
06月17日(水) 05:34 過去のアンケート 一斉メール後の「子宮卵管造影」に関するアンケート調査
06月17日(水) 05:23 過去のアンケート 一斉メール後の「甲状腺機能低下症治療薬」に関するアンケート調査
06月17日(水) 05:13 過去のアンケート 一斉メール後の「あなたの状況」アンケート結果
06月15日(月) 00:46 関連学会情報 第20回日本小児科医会総会フォーラム
05月21日(木) 16:35 論文 座談会 新生児マススクリーニングの新たな転換点
04月20日(月) 10:06 論文 "Science gold mine, ethical minefield"
03月05日(木) 01:30 お役立ち情報 第6回受動喫煙防止対策のあり方に関する検討会
02月22日(日) 01:24 関連学会情報 雪の盛岡駅
02月19日(木) 12:09 過去のアンケート 先天性甲状腺機能低下症の治療薬として乾燥甲状腺(末)は推奨されない。
02月19日(木) 11:56 過去のアンケート 子宮卵管造影に関するアンケート
02月19日(木) 11:41 過去のアンケート サイト開設1年後の訪問者アンケート
02月16日(月) 17:37 お役立ち情報 全国禁煙状況データベース
02月16日(月) 17:23 論文 先天性代謝異常等検査について
02月05日(木) 03:32 関連学会情報 第54回日本未熟児新生児学会学術集会
02月05日(木) 03:29 関連学会情報 第11回「子どもの心」研修会
02月05日(木) 03:25 関連学会情報 第56回日本小児保健学会
02月05日(木) 03:22 関連学会情報 第52回日本甲状腺学会
02月05日(木) 03:18 関連学会情報 第43回日本小児内分泌学会学術集会
02月05日(木) 03:13 関連学会情報 the 8th Joint Meeting of the Lawson Wilkins Pediatric Endocrine Society / European Society for Pediatric Endocrinology
02月05日(木) 03:04 関連学会情報 第36回日本マス・スクリーニング学会
02月05日(木) 02:23 関連学会情報 7th International Meeting of ISNS and 7th Latin American Meeting of the SLEIMPN
02月05日(木) 02:21 関連学会情報 第82回日本内分泌学会学術総会
02月05日(木) 02:18 関連学会情報 第112回日本小児科学会学術集会
01月29日(木) 00:02 関連学会情報 妊娠・育児期の禁煙支援シンポジウム
01月28日(水) 21:27 お役立ち情報 サードハンドスモーク
01月19日(月) 10:29 お役立ち情報 1周年を迎えました(2009.1.19)
01月17日(土) 16:01 お役立ち情報 JR東海からのお知らせ
01月14日(水) 16:22 論文 喫煙するとバセドウ病の治療効果が悪い
01月10日(土) 21:58 お役立ち情報 子供の誤飲トップはたばこ=29年連続、全体の3割超-1歳半までが大半・厚労省
01月06日(火) 10:48 論文 A New Cigarette Hazard: ‘Third-Hand Smoke’
01月03日(土) 07:32 よくある質問 中枢性甲状腺機能低下症
2008年12月24日(水) 01:19 お役立ち情報 ヘルシンキ宣言(2008年10月修正版)
2008年12月21日(日) 19:46 関連学会情報 平成20年度兵庫県周産期医療研修会
2008年12月11日(木) 17:54 お役立ち情報 JR東日本、やっと駅の全面禁煙へ
2008年11月25日(火) 05:43 関連学会情報 第51回日本甲状腺学会
2008年11月18日(火) 03:09 お役立ち情報 【妊娠の心得11か条】
2008年11月05日(水) 17:14 関連学会情報 Newborn Thyroid Screening- Development and HIstory
2008年11月05日(水) 16:41 関連学会情報 Life of Newborn Screening: Past, Present and Future
2008年11月05日(水) 16:36 関連学会情報 The 2008 Newborn Screening and Genetic Testing Symposium
2008年10月29日(水) 23:44 お役立ち情報 医療裁判で真実が明らかになるのか
2008年10月29日(水) 19:23 関連学会情報 第53回日本未熟児新生児学会学術集会
2008年10月18日(土) 09:07 過去のアンケート 「こども健康倶楽部」開設8か月後の利用状況
2008年10月07日(火) 05:29 関連学会情報 第55回日本小児保健学会での発表
2008年10月07日(火) 05:15 関連学会情報 第42回日本小児内分泌学会学術集会での発表
2008年09月29日(月) 16:26 お役立ち情報 神経芽腫の遺伝子異常からのスクリーニングの有効性を実証
2008年09月18日(木) 11:50 論文 禁煙に関する声明文
2008年09月10日(水) 18:19 論文 「医師の職業倫理指針」改訂
2008年09月05日(金) 18:34 論文 コーヒーはご注意(Altered Intestinal Absorption of L-Thyroxine Caused by Coffee)
2008年09月05日(金) 18:01 過去のアンケート 新生児スクリーニングを自費でするとしたら?
2008年09月02日(火) 11:28 関連学会情報 第35回日本マス・スクリーニング学会の新聞記事
2008年06月04日(水) 19:33 関連学会情報 the 2008 SSIEM Annual Symposium
2008年05月20日(火) 15:24 過去のアンケート 「こども健康倶楽部」の携帯対応について
2008年03月15日(土) 06:18 よくある質問 甲状腺機能低下症の治療はレボサイロキシンで十分
2008年03月15日(土) 06:03 過去のアンケート 甲状腺機能低下症の治療薬
2008年03月15日(土) 05:48 過去のアンケート 「健やか親子21」の認知度
2008年03月09日(日) 01:50 お役立ち情報 「健やかな子育てを支える仕組みづくりのために」
2008年03月01日(土) 22:22 論文 喫煙と甲状腺疾患
2008年02月20日(水) 15:21 よくある質問 「チラーヂンS」と「チラーヂン末」は違う薬です。
2008年02月19日(火) 17:16 過去のアンケート 子宮卵管造影に関する質問
2008年02月19日(火) 17:09 過去のアンケート サイトにたどり着くまで
2008年02月19日(火) 16:59 過去のアンケート 最初の1か月の「このサイトをご覧になって甲状腺機能低下症(クレチン症)に関して理解が深まりましたか?」への回答状況
2008年02月19日(火) 16:49 過去のアンケート 最初の1か月の「こども健康倶楽部のようなこどもの健康に関する情報サイトは、今後も必要だと思いますか?」への回答状況
2008年02月19日(火) 16:39 過去のアンケート 最初の1か月の「あなたの状況を教えてください。」への回答状況
2008年02月15日(金) 06:45 よくある質問 ジェネリック医薬品
2008年03月09日(日) 00:41 関連学会情報 第50回日本先天代謝異常学会総会・第7回アジア先天代謝異常学会総会
2008年01月30日(水) 10:44 論文 新生児マススクリーニングに使われた濾紙血の検査終了後の保管と利用に関する調査(一般市民版と医師版)
2008年01月27日(日) 16:36 お役立ち情報 粉薬(チラーヂンS)の飲ませ方
2008年01月27日(日) 15:22 論文 Update of Newborn Screening and Therapy for Congenital Hypothyroidism
2008年01月25日(金) 12:43 論文 先天性甲状腺機能低下症
2008年01月25日(金) 12:35 論文 新生児マススクリーニングの現状と21世紀における課題
2008年01月23日(水) 10:51 よくある質問 マススクリーニングの再採血をするようにいわれたら
2008年01月21日(月) 13:29 よくある質問 子宮卵管造影による一過性甲状腺機能低下症
2008年01月21日(月) 12:19 お役立ち情報 日本甲状腺学会専門医
2008年01月21日(月) 12:08 お役立ち情報 日本内分泌学会 内分泌代謝科(小児科)専門医
2008年01月20日(日) 17:13 関連学会情報 第42回日本小児内分泌学会
2008年01月20日(日) 17:09 関連学会情報 第55回日本小児保健学会
2008年01月20日(日) 17:16 関連学会情報 第2回新生児内分泌研究会
2008年01月20日(日) 17:05 関連学会情報 第35回日本マス・スクリーニング学会
2008年01月20日(日) 17:22 関連学会情報 日本小児内分泌学会・第13回専門セミナー
2008年01月19日(土) 07:26 関連学会情報 第81回日本内分泌学会学術総会
2008年01月19日(土) 07:21 関連学会情報 The 4th Congress of Asian Society for Pediatric Research
2008年01月19日(土) 07:04 関連学会情報 第111回日本小児科学会学術集会
2008年01月19日(土) 07:13 関連学会情報 日本子ども健康科学会第6回テーマ別研究会
2008年01月19日(土) 06:57 関連学会情報 IX International Kawasaki Disease Symposium (IKDS)
2008年01月17日(木) 10:15 お役立ち情報 検診記録表
2008年01月19日(土) 15:23 論文 甲状腺と肝臓
2008年01月19日(土) 15:42 論文 甲状腺ホルモン薬の週1回服用について
2008年01月21日(月) 06:52 論文 パークロレイト放出試験の説明書
2008年01月21日(月) 06:44 論文 先天性甲状腺機能低下症マススクリーニングガイドライン(1998年版)
2008年01月21日(月) 11:28 よくある質問 新生児マススクリーニングの濾紙採血以外で発見された先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)

[お役立ち情報] 国立成育医療センターのラオスでの活動

2009年06月28日(日) 19:57

国立成育医療センターの国際援助活動をご紹介します。

添付ファイル:

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[過去のアンケート] 一斉メール後の「子宮卵管造影」に関するアンケート調査

2009年06月17日(水) 05:34

このアンケートは、今回、メールで回答をお願いした方々にお答え頂くものです。以前、同じようなアンケートに回答したことがあっても、改めてご回答下さい。/先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)のスクリーニングで、お子さんが陽性(TSH高値)となった方で、妊娠前に「子宮卵管造影」を受けたことがある方はおられますか?/現在、先天性甲状腺機能低下症として治療中の場合だけでなく、一時的な「陽性」で、再採血のあと「正常」となったり、最終的に一過性甲状腺機能低下症と診断されたお子さんの場合も、ご回答下さい。(2009年5月17日)

今回の妊娠前に子宮卵管造影を受けた。
11%
10人
今回の妊娠の半年以上前に受けたことがあるが、今回の妊娠前には受けていない。
10%
9人
子宮卵管造影は受けたことがない。
70%
65人
「子宮卵管造影」の意味がわからないので、受けた受けないは答えられない。
1%
1人
回答しない(子どもは甲状腺機能低下症ではない、など)
9%
8人

一斉メール後の1か月間での結果です。353名の方にアンケートメールを配信し、このアンケートには93名(26.3%)の方から回答を頂きました。

これまでの同様のアンケートと同様に、お子さんがスクリーニングにより先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)が疑われたお母さんの中に、有効回答(85名)中、今回の妊娠前に10名(11.8%)、以前に9名(10.6%)の子宮卵管造影経験者がおられました。

以前の調査時にも書きましたが、非常に多い、という印象があります。今後、子宮卵管造影の影響については、より詳しい調査が必要です。

ただ、誤解をしないで頂きたいのは、現在の知識では、子宮卵管造影により(永続性)先天性甲状腺機能低下症が起きることは「無い」ということです。

子宮卵管造影によるヨード過剰が、一過性甲状腺機能低下症の原因となることが知られていますので、子宮卵管造影後に妊娠し、お子さんが甲状腺機能低下症として治療中の場合は、一過性甲状腺機能低下症ではないかを調べる必要があります。



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[過去のアンケート] 一斉メール後の「甲状腺機能低下症治療薬」に関するアンケート調査

2009年06月17日(水) 05:23

このアンケートは、今回、メールで回答をお願いした方々にお答え頂くものです。以前、同じようなアンケートに回答したことがあっても、改めてご回答下さい。/お子さんの甲状腺機能低下症の治療薬についてお答え下さい。治療薬としては主に以下の3種類があります。1)レボチロキシンナトリウム(商品名:チラージンS錠剤、チラーヂンS散など)、2)乾燥甲状腺(商品名:チラーヂン錠剤、チラーヂン末)、3)リオチロニンナトリウム(商品名:チロナミン錠など)。(2009年5月17日)

最初からレボチロキシン(チラーヂンS)である。
83%
77人
最初、乾燥甲状腺(チラーヂン)だったが、その後、レボチロキシン(チラーヂンS)に変わった。
3%
3人
最初から乾燥甲状腺(チラーヂン)で、今もそうである。
0%
0人
リオチロニンナトリウム(チロナミン)である。
0%
0人
その他の薬である。
1%
1人
現在は治療していないが、レボチロキシンだった。
4%
4人
現在は治療していないが、乾燥甲状腺だった。(その後、レボチロキシンに変わった場合も含む)。
0%
0人
回答しない(子どもは甲状腺機能低下症ではない、など)
9%
8人

一斉メール後の1か月間での結果です。353名の方にアンケートメールを配信し、このアンケートには93名(26.3%)の方から回答を頂きました。

これまでの同様のアンケートと同様に、大多数が、レボチロキシンナトリウムという結果(治療中の80名中77名)でした。

一方、乾燥甲状腺で始められた方が80名中3名(3.8%)というのも、これまでとほぼ同様の結果でしたが、現在も乾燥甲状腺という回答はありませんでした。

これまでの同様のアンケートでは、現在も乾燥甲状腺という回答がありましたが、今回はそうした回答はありませんでした。

本当にそうした方がおられないのか、あるいは回答して頂けなかったのかはわかりませんが、これまでの調査や「こども健康倶楽部」の情報により、レボチロキシンナトリウムによる標準的治療が、全てのお子さんに行われるようになった結果であることを期待しています。

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[過去のアンケート] 一斉メール後の「あなたの状況」アンケート結果

2009年06月17日(水) 05:13

このアンケートは、今回、メールで回答をお願いした方々にお答え頂くものです。以前、同じようなアンケートに回答したことがあっても、改めてご回答下さい。/あなたの状況(立場)を教えて下さい(2009年5月17日)

子どもが先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)である。
78%
74人
子どもが一時、甲状腺機能低下症として治療を受けたことがある。
7%
7人
子どもがスクリーニングで先天性甲状腺機能低下症を疑われたが、その後の検査で異常がなく、治療を受けたこともない。
6%
6人
自分が先天性甲状腺機能低下症である。
2%
2人
身内(知り合い)に先天性甲状腺機能低下症のお子さんがいる。
1%
1人
教育関係者、医療関係者、研究者である。
1%
1人
その他である。
4%
4人

一斉メール後の1か月間での結果です。353名の方にアンケートメールを配信し、このアンケートには95名(26.9%)の方から回答を頂きました。

これまでの同様のアンケートと同様に、大多数が、新生児マススクリーニングで先天性甲状腺機能低下症が疑われたお子さんの保護者という結果でした。

他に2つ、一斉メールでアンケート調査をさせていただきましたが、思ったより回答数が少なかったのは残念でした。

これからも一斉メール機能を利用したアンケート調査や情報提供を考えていますので、どうぞよろしくお願いします。

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[関連学会情報] 第20回日本小児科医会総会フォーラム

2009年06月15日(月) 00:46

第20回日本小児科医会総会フォーラム
■会期:2009年6月13日(土)~14日(日)
■会場:新宿・京王プラザホテル
■会頭:東京小児科医会会長 松平隆光

6月13日(土)13:40~15:40
禁煙支援講演会ー総合医としての役割を担うため

子どもをタバコの害から守るための小児保健医療者の役割



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[論文] 座談会 新生児マススクリーニングの新たな転換点

2009年05月21日(木) 16:35

「公衆衛生情報」2009年2月号に「座談会 新生児マススクリーニングの新たな転換点」という記事が載りました。

国際新生児スクリーニング学会初代理事長、日本マス・スクリーニング学会元理事長の成瀬浩先生、先天性代謝異常症の専門家の山口清次・島根大学小児科教授、仙台市立病院小児科医長の大浦敏博先生、厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課長の宮嵜雅則氏、富山県厚生部健康課母子・歯科保健係長の吉田智子氏との座談会(2009年1月24日実施)をまとめたものです。

「その「功績」と「次なる課題」とは?」という刺激的な副題がつけられています。

かなり読み応えがありますので、PDFファイルとして載せました。
ファイルが大きいためpart1(1~10頁)とpart2(11~20頁)に分割して載せました。

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[論文] "Science gold mine, ethical minefield"

2009年04月20日(月) 10:06

論文のPDFファイルを載せます。

添付ファイル:

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[お役立ち情報] 第6回受動喫煙防止対策のあり方に関する検討会

2009年03月05日(木) 01:30

表記の検討会が3月4日(水)10~12時(実際は12時20分くらいまで延長)、法曹会館で開かれました。約1年間かけて、健康増進法第25条に定められている「受動喫煙防止」をより実効性をもって実施するための指針となる報告書が提出されます。

実際の報告書は最後の文面を整えて、後で出されますが、原案をもとに以下のような報道がなされました。インパクトが強かったようです。

===============================
公共空間は「全面禁煙」=受動喫煙防止、慎重論も-厚労省検討会が報告書
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009030400572 時事通信
 子どもや妊婦らによる受動喫煙の防止策を議論してきた厚生労働省検討会(座長・久道茂宮城県対がん協会会長)は4日、学校や公園、飲食店などの公共空間については「原則として全面禁煙」とする報告書をまとめた。同省は2009年度以降、この方針に基づき、都道府県などに防止策の実施などを通知する。
 報告書は、特に子どもが利用する学校や医療機関などについて、通学路などの屋外であっても、受動喫煙防止策を進めるよう求めている。
 一方、飲食店や旅館などでの全面禁煙については、検討会に出席した業界代表らから慎重論が相次いだ。このため報告書では「社会情勢の変化に応じて喫煙可能区域を確保することも取り得る方策の一つである」と併記するにとどめた。具体的には、喫煙席や禁煙席の割合の表示や、喫煙場所を分かりやすく表示することなどを挙げた。(2009/03/04-14:50) 

「公共施設は全面禁煙」 厚労省検討会が報告書 
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090304/trd0903041820004-n1.htm
2009.3.4 18:18 産経新聞
 受動喫煙の防止策を議論してきた厚生労働省の検討会は4日、学校や飲食店、公園など多数の人が利用する公共の場について、「原則として全面禁煙」とする報告書をまとめた。厚労省は年度内にも各都道府県に通知し、受動喫煙の防止を呼び掛ける。
 報告書では、「多数の者が利用する公共的な空間は原則として全面禁煙であるべき」と明記。特に子供が利用する公園や遊園地、通学路などは屋外でも禁煙とした。健康増進法の努力義務で、罰則規定はない。
 ただ、飲食店や旅館は、禁煙化と営業の両立が困難な事業所が多いことや、業界代表者からの反対が強かったことから、「暫定的に喫煙可能区域を確保することもとり得る方策の一つ」とした。具体的には喫煙コーナーの設置や、喫煙席と禁煙席の割合の表示など。
 今後の課題については、たばこ税の引き上げにより喫煙率の低下を図ることや電話相談による禁煙支援の実施などを求めている。
 公共施設での禁煙化については、神奈川県が2月議会に受動喫煙防止条例を提案しており、来年4月の施行を目指している。厚労省は、報告書により他の都道府県でも、同様の取り組みが進むことを期待している。

飲食店や公園、原則全面禁煙に 受動喫煙で厚労省検討会
http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009030401000546.html
 他人のたばこの煙にさらされる受動喫煙の防止対策を議論していた厚生労働省の有識者検討会は4日、飲食店や屋外の公園などを含む、多くの人が利用する公共的な空間を原則として全面禁煙にするべきだとする報告書を大筋でまとめた。
 厚労省は今後、飲食店やホテルなどの業界団体に説明して全面禁煙に協力を求め、4月にも全国の都道府県や政令指定都市に、受動喫煙防止のための条例作りなど積極的な取り組みを求める通知をする。
 同省はこれまで、受動喫煙対策として全面禁煙が有効だとしながらも「利用者のニーズに応じた対策が必要だ」として、喫煙区域を設ける分煙による対策を認めてきた。報告書はこれを一歩進めた形。
 報告書は、いきなり全面禁煙にすると経営が成り立たなくなる小規模な飲食店などがあることにも配慮。暫定的に分煙を進めることも認め、こうした事業者は、将来的に全面禁煙を目指す努力をする必要があるとした。
 都道府県などに対しては、管内の施設で全面禁煙とするものと、暫定的に分煙とする施設とを区別する上での基準づくりなどを求めた。
2009/03/04 18:18 【共同通信】

病院・交通機関など「全面禁煙とするべき」…厚労省が通知へ
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090304-OYT1T01099.htm?from=main3
 受動喫煙防止対策について話し合ってきた厚生労働省の検討会は4日、不特定多数が利用する場所は「原則として全面禁煙であるべきだ」とする報告書をまとめた。
 これを受け、同省では今月中にも、病院や公共交通機関など全面禁煙とすべき施設をとりまとめ、全都道府県に通知する。
 報告書では、受動喫煙が血管機能や子どもの呼吸機能の発達などに悪影響があることを指摘。学校や病院など不特定多数が利用する施設は原則として全面禁煙であるべきだという方針を打ち出し、屋外でも、子どもが利用する公園や遊園地、通学路などでは受動喫煙を避ける措置を講ずるよう求めている。
 一方、飲食店や旅館については、全面禁煙と営業との両立が困難なケースもあることから、暫定的に喫煙可能な場所を確保し、禁煙席や喫煙場所を分かりやすく表示することなどを提案している。
(2009年3月4日23時12分 読売新聞)

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[関連学会情報] 雪の盛岡駅

2009年02月22日(日) 01:24

2009年2月21日(土)研修会の開催された盛岡市。雪の盛岡駅です。

添付ファイル:

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[過去のアンケート] 先天性甲状腺機能低下症の治療薬として乾燥甲状腺(末)は推奨されない。

2009年02月19日(木) 12:09

お子さんの甲状腺機能低下症の治療薬として、「チラーヂン」(錠剤)または「チラーヂン末」を処方されたことがありますか?一般名では「乾燥甲状腺」と呼ばれる薬です。

「チラーヂン」または「チラーヂン末」を今も処方されている。
14%
3人
以前、「チラーヂン」または「チラーヂン末」を処方されたことがあるが、今は「チラーヂンS」(または同じ成分の薬)に変更されている。
5%
1人
以前から「チラーヂンS」(または同じ成分の薬)が処方されている。
71%
15人
「チラーヂン末」や「チラーヂンS」以外の薬が処方されている(病型診断のときなどのチロナミンは除きます)。
0%
0人
現在、子どもは甲状腺機能低下症の薬は服用していない。
5%
1人
私(回答者)は甲状腺機能低下症患者の親ではない。
5%
1人

「こども健康倶楽部」の内容をごらんいただいていれば、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の標準的な治療薬はレボサイロキシン(合成サイロキシン)(商品名:チラーヂンS)であることはご理解頂けていると思います。改めて強調しますが、「チラーヂン」(乾燥甲状腺薬)と「チラーヂンS」は全く別の薬であり、小児内分泌専門医は「チラーヂン」は処方しません。

今回と同様の調査を、2008年3月15日に行った際も、回答者38人中5人(13%)のお子さんがチラーヂンの処方を受けており、大変衝撃を受けましたが、今回も回答者21人中4人(19%)がチラーヂンを処方されている(処方された)ということは、大きな問題だと考えています。

現在、日本小児内分泌学会では、「チラーヂン」という薬が製造されていること自体が問題を引き起こしていると考え、製造中止または名称変更を製薬会社に働きかけることを検討中です。

今回アンケートに回答して頂いた方の中で、お子さんがチラーヂンの処方を受けている場合、それが本当にチラーヂンSでないとしたら、早急にチラーヂンSに変更して頂くことをお勧めします。

また日本小児内分泌学会では、チラーヂン(乾燥甲状腺薬)を実際に処方されている方からの情報提供を求めていますので、こども健康倶楽部宛にご連絡頂けますようお願いします。

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[過去のアンケート] 子宮卵管造影に関するアンケート

2009年02月19日(木) 11:56

先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)のスクリーニングで、お子さんが陽性(TSH高値)となった方で、妊娠前に「子宮卵管造影」を受けたことがある方はおられますか?一時的な「陽性」で、再採血のあと「正常」となったり、最終的に一過性甲状腺機能低下症と診断されたお子さんの場合も、ご回答下さい。

今回の妊娠前に「子宮卵管造影」を受けた。
24%
5人
以前の妊娠前に受けたことがあるが、今回の妊娠前には受けていない。
0%
0人
「子宮卵管造影」は受けたことがない。
52%
11人
「子宮卵管造影」の意味がわからないので、受けた受けないを、回答できない。
24%
5人

子宮卵管造影は女性の不妊症に関しては、ほぼ必須の検査とされており、不妊治療の普及と共にその実施数は著しく増えています。結婚されてもお子さんがなかなか授からないご夫婦にとっては、不妊治療の普及は福音ですが、一方ではそうした検査に伴い生じてくる問題についても、きちんと目を向け実態を調査し、必要な対応策を講じることが望まれます。

子宮卵管造影の時に使われる造影剤(卵管の通過状態がレントゲンに写るようにするための薬剤)には多量のヨード(ヨウ素、詳しいことは先天性甲状腺機能低下症講座で説明しています)が含まれ、検査を受けた方やその方が検査後に妊娠した場合、本人や胎児・新生児の甲状腺機能に影響を与えることが知られています。

「こども健康倶楽部」では2008年2月19日にも、今回同様のアンケート調査を行い、84人中、以前に受けたことがある方4人、今回の妊娠前に6人、という結果でした。

今回の調査でも回答者21人中5人(24%)が、妊娠前に子宮卵管造影を受けておられ、非常に多いという印象です。国立成育医療センターでは、子宮卵管造影がお母さんやお子さんの甲状腺機能にどのような影響を与えるかについて調査研究を進めています。

今回のアンケート結果も、国立成育医療センターでの研究の参考とさせて頂き、なるべく早くなんらかの成果をだしたいと考えています。

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[過去のアンケート] サイト開設1年後の訪問者アンケート

2009年02月19日(木) 11:41

「こども健康倶楽部」が開設されてから1年が経過しました。これまで行ってきたアンケート調査のテーマの中から、いくつかの重要な問題について改めて3つの調査を行います。 これまで同じ内容のアンケートに回答された方は回答しないようにお願いします。 最初の質問です。 あなたの状況を教えて下さい。 なお、例えばお子さんが先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)でかつ回答者ご本人も甲状腺疾患を患っている場合は、「自分の子どもが先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)である」を選んでください。

自分の子どもが先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)である。
85%
17人
身内(または知り合い)に先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の子どもがいる。
0%
0人
教師や医療従事者である。
5%
1人
自分が先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)または甲状腺疾患を患っている。
5%
1人
その他
5%
1人

「こども健康倶楽部」を2008年1月19日に開設して1年が経過しましたので、最近、登録して下さった方々の立場(状況)について、アンケート調査をさせて頂きました(2009年1月19日~2月18日)。

これまで同様のアンケートを、開設直後(2008.2.19)と8か月後(2008.10.18)の2回行わせて頂きましたが、それぞれ回答者94人中80人(85%)、18人中14人(78%)が先天性甲状腺機能低下症のお子さんの親御さんという結果でした。今回も20人中17人(85%)が親御さんということで、開設1年後も、この1年間と同じように利用して頂けているということだと考えています。

この1年間、少しずつ情報を増やしてきましたが、まだまだ改良の余地があると考えています。その一つは、情報提供の対象を先天性甲状腺機能低下症以外にも増やしていく、ということです。そうとう大規模なサイトの改修となりますので、多くの協力者の方々と慎重に打ち合わせを行っています。

もちろん、先天性甲状腺機能低下症についての情報提供も、さらに充実させていく予定ですが、コミュニティルームでの皆様同士での情報交換に加え、現在の登録者全員に一斉にアンケートのお知らせを出すなどの機能追加も検討中し、さらに相互の情報交流を活発化させたいと考えています。

皆さんと一緒に作っていくサイトですので、アンケートへの積極的な回答も含め、これからもどうぞ十分活用して下さい。

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[お役立ち情報] 全国禁煙状況データベース

2009年02月16日(月) 17:37

日本全国の公立学校の受動喫煙対策や空港での受動喫煙対策の状況が、一目でわかる情報サイトを作りました。最新の学校敷地内禁煙の比率(%)がリアルタイムに地図上に示されるようになっています。各地からの情報をもとに簡単に更新できるようになっているサイトです。上手にご利用下さい。

全国の都道府県・指定都市立の学校の状況
・市町村別の状況(例:青森県
・空港の禁煙状況



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[論文] 先天性代謝異常等検査について

2009年02月16日(月) 17:23

2008年11月11日に富山県で行った、富山県医師会主催の第1回新生児死亡改善対策講習会での講演について、富山県医師会の会報「医報とやま」1473号(2009年2月15日)に原稿を載せて頂きました。

PDFファイルとしましたので、どうぞ参考になさって下さい。

添付ファイル:

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[関連学会情報] 第54回日本未熟児新生児学会学術集会

2009年02月05日(木) 03:32

第54回日本未熟児新生児学会学術集会
■会期:2009年11月29日(日)~12月1日(火)
■会場:パシフィコ横浜(横浜市西区みなとみらい一丁目1番1号)
■会頭:板橋家頭夫教授(昭和大学医学部小児科)

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[関連学会情報] 第11回「子どもの心」研修会

2009年02月05日(木) 03:29

第11回「子どもの心」研修会
■会期:前期 2009年5月30日、31日、後期 7月19日、20日
■会場:仙台国際センター
■日本小児科医会主催

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[関連学会情報] 第56回日本小児保健学会

2009年02月05日(木) 03:25

第56回日本小児保健学会
■会期:2009年10月29日(木)~31日(土)
■会場:大阪国際会議場
■会頭:大薗 恵一教授(大阪大学大学院医学系研究科小児科学)

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[関連学会情報] 第52回日本甲状腺学会

2009年02月05日(木) 03:22

第52回日本甲状腺学会
■会期:2009年11月3日(火)〜5日(木)
■会場:名古屋国際会議場
■会長:伊藤光泰教授(藤田保健衛生大学医学部 内分泌・代謝内科)

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[関連学会情報] 第43回日本小児内分泌学会学術集会

2009年02月05日(木) 03:18

第43回日本小児内分泌学会学術集会
■会期:2009年10月1日(木)〜3日(土)
■会場:栃木総合文化センター(栃木県宇都宮市)
■会長:有阪 治教授(獨協医科大学小児科)

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[関連学会情報] the 8th Joint Meeting of the Lawson Wilkins Pediatric Endocrine Society / European Society for Pediatric Endocrinology

2009年02月05日(木) 03:13

the 8th Joint Meeting of the Lawson Wilkins Pediatric Endocrine Society / European Society for Pediatric Endocrinology
■会期:9 September, 2009 - 12 September, 2009
■会場:New York Hilton, NY, USA
■会長:Paul Saenger(Montefiore Hospital / Albert Einstein College of Medicine )

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[関連学会情報] 第36回日本マス・スクリーニング学会

2009年02月05日(木) 03:04

第36回日本マス・スクリーニング学会
■会期:2009年8月21日(金)22日(土)
■会場:札幌エルプラザ3階ホール(札幌市中央区北8条西3丁目)
■会長:福士 勝先生(札幌市衛生研究所)

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[関連学会情報] 7th International Meeting of ISNS and 7th Latin American Meeting of the SLEIMPN

2009年02月05日(木) 02:23

7th International Meeting of ISNS and 7th Latin American Meeting of the SLEIMPN
■会期:7 June, 2009 - 10 June, 2009
■会場:Cancun, Mexico
■会長:Marcela Vela-Amieva

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[関連学会情報] 第82回日本内分泌学会学術総会

2009年02月05日(木) 02:21

第82回日本内分泌学会学術総会
■会期:2009年(平成21年)4月23日(木)~25日(土)
■会場:群馬県民会館、前橋商工会議所
■会長:森 昌朋先生(群馬大学大学院医学研究科病態制御内科学 教授)

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[関連学会情報] 第112回日本小児科学会学術集会

2009年02月05日(木) 02:18

第112回日本小児科学会学術集会
■会期:2009年4月17日(金)~19日(日)
■会場:奈良県文化会館 奈良県新公会堂 奈良商工会議所 奈良県中小企業会館
■会長:吉岡 章先生(奈良県立医科大学 理事長・学長)

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[関連学会情報] 妊娠・育児期の禁煙支援シンポジウム

2009年01月29日(木) 00:02

妊娠・育児期の禁煙支援シンポジウム
■会期:2009年2月6日(金)12:55~16:15
■会場:内幸町ホール(東京都千代田区内幸町1-5-1)
■主催:財団法人母子衛生研究会
■後援:厚生労働省、(独)福祉医療機構、(社)日本看護協会、(社)日本助産師会、他
■対象:看護師・助産師・保健師等母子保健関係者
■プログラム
12:55 開会挨拶
13:00 基調講演「妊産婦の喫煙の実態とその影響」
大阪府立健康科学センター 健康生活推進部長 中村正和先生
14:00 休憩
14:15 シンポジウム「妊娠・育児期間中の禁煙支援」
座長 中村正和先生
 14:20-14:45
  1.「妊娠中の禁煙~どのように支援するか」
  順天堂大学医学部附属練馬病院 産科・婦人科科長 中村靖先生
 14:50-15:15
   2.「タバコの害から子どもを守る」
  国立成育医療センター 成育政策科学部 原田正平先生
 15:20-15:45
  3.「母子保健の現場における禁煙支援」
  はせ川助産院 院長 長谷川喜久美先生
15:45 総合討論
16:15 閉会

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[お役立ち情報] サードハンドスモーク

2009年01月28日(水) 21:27

(以下、1月28日、毎日新聞夕刊から引用)

喫煙:有害物質、翌日も室内に 「サードハンドスモーク」
2009年1月28日 15時00分 更新:1月28日 15時15分

 喫煙の害について、米国で「サードハンドスモーク」という概念が提唱され、話題になっている。たばこを吸った室内に煙が吸着して有害物質が残り、その場が汚染されるというもの。「セカンドハンドスモーク」(受動喫煙)に続く害と考えられ、識者らは「子どもがいるなら、家庭内は完全禁煙を」と呼びかけている。

 「サードハンドスモーク」は今月、米国小児科学会誌に掲載された米マサチューセッツ総合病院の小児科医らが執筆した論文で用いられた。05年9~11月、2000人に聞いて有効回答の1478人分を分析したところ、非喫煙者の95.4%、喫煙者の84.1%が、受動喫煙は子どもへの健康被害になると答えた。しかし、たばこを吸った部屋に翌日子どもが入った場合について同様な認識を示したのは非喫煙者の65.2%、喫煙者の43.3%にとどまった。さらに、「サードハンドスモーク」の認識がある家庭は、完全禁煙にしている割合が高かった。

 04年に報告された米サンディエゴ州立大学の心理学講座の研究では、家族の中に喫煙者がいない家庭▽母親は喫煙者だが子どもと同じ部屋では吸わない家庭▽子どもに配慮せず吸う家庭--で、居間と子どもの寝室のほこり、家具の表面や空気中などのニコチン濃度を比べた。これらのデータを統計処理して試算した全体的なニコチン濃度は、配慮せず吸う家庭は同じ部屋で吸わない家庭の3~8倍、同じ部屋では吸わない家庭も、喫煙者がいない家庭に比べ5~7倍だったという。

 小児科医らでつくる「子どもをタバコの害から守る合同委員会」の原田正平医師は「小さい子どもは床や家具に顔が近く、有害物質を摂取しやすい。日本でもサードハンドスモークについて適切な日本語訳を公募するなどキャンペーンを企画して、認識を広めていきたい」と話している。【柴田真理子】

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[お役立ち情報] 1周年を迎えました(2009.1.19)

2009年01月19日(月) 10:29

昨年2008年の1月19日に「こども健康倶楽部」を正式にオープンしてから1年が経ちました。
曲がりなりにも1年間、皆様に利用して頂きましたことに、まず感謝します。

ここに添付しておきますが、Google AnalyticsというGoogleが無料で提供している、サイト(ホームページ)の利用状況を解析してくれるプログラムによる、この1年間の解析結果をみますと、次のようになります。

サイトへのアクセスは1年間で30,507回ありましたが、そのうち実際に利用してくださったのは18,592人(ユニークユーザー)で、利用しなかった率(直帰率)が38.71%ということです。

利用された方の平均利用時間が5分15秒、平均利用頁数が7.7頁ということですから、ある程度、じっくり読んで下さっています。

なにより有り難いことは、この1年間、ほぼ平均して一定の利用者数(ユニークユーザー数)だったということです。

このサイトは、新生児マススクリーニング対象となっている病気の中で、先天性甲状腺機能低下症が疑われたお子さんのご家族、あるいは精密検査をうけたり、治療中であったりしているお子さんのご家族への情報提供を目的としたものです。

スクリーニングで病気が疑われるお子さんは、1年間をとおして日本全国で1日あたり40~50人と推定されています。そのご家族の中でインターネット環境にアクセスできる、ほとんどのご家族が利用されたとも推定される利用者数でした。

2年目に入りますが、引き続き「最新」かつ「正しい」情報提供に務めていきますので、どうぞ十分にご活用下さい。

またこのサイトは、情報を利用する側と提供する側が、双方向性をもって情報交流し、継続的に利便性を向上させていくサイトですので、皆様のご協力も不可欠です。その事も全く変りませんので、よろしくお願いします。




添付ファイル:

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[お役立ち情報] JR東海からのお知らせ

2009年01月17日(土) 16:01

JR東海の在来線禁煙情報を載せます。

添付ファイル:

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[論文] 喫煙するとバセドウ病の治療効果が悪い

2009年01月14日(水) 16:22

Thyroid-Stimulating Hormone–Receptor Antibody and Thyroid Hormone concentrations in Smokers vs Nonsmokers With Graves Disease Treated With Carbimazoleという論文が米国医師会雑誌(JAMA)の1月14日号に載りました。

これまでもバセドウ病患者さんが喫煙していると合併症(眼症)が悪化したり、再発しやすいなどの報告が多数あり、小児の患者さんでも、治療開始時から「タバコを吸い始めないように」強く指導していますが、さらにそれを指示する論文です。

・・・バセドウ病と限らず、誰にとっても喫煙は有害ですが。

添付ファイル:

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[お役立ち情報] 子供の誤飲トップはたばこ=29年連続、全体の3割超-1歳半までが大半・厚労省

2009年01月10日(土) 21:58

子供の誤飲トップはたばこ=29年連続、全体の3割超-1歳半までが大半・厚労省
1月10日5時42分配信 時事通信

 子供の誤飲事故原因を調べたところ、たばこが全体の3割超に上り、調査を開始した1979年以降、29年連続でトップだったことが、厚生労働省が10日までにまとめた2007年度のモニター報告で分かった。
 大半は生後半年から1歳半までの乳幼児のケース。厚労省は「これらの子供がいる親はたばこの管理に細心の注意を払ってほしい」と呼び掛けている。
 調査は家庭用品が関係した健康被害について、全国8病院の小児科から受けた報告をまとめた。
 報告された誤飲事故は前年度比131件増の777件。うちたばこが原因だったのは261件(33.6%)に上った。
 内訳は、未服用のたばこが172件、吸い殻が77件、吸い殻が入った空き缶などにたまった液が12件。死亡例はなかった。
 年齢別では、生後6カ月~11カ月の乳児が146件と半数超。これに、同12カ月~17カ月の幼児のケース69件を合わせると215件となり、8割を超えた。

=======================================

平成19年度家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告(概要)

2.家庭用品等に係る小児の誤飲事故に関する報告
(1)調査結果の概要と考察
・報告された事例は、777件(前年度646件)であった。
・原因となった家庭用品等の種類はタバコが261件(33.6%)、医薬品・医薬部外品が137件(17.6%)等であった(参考参照)。
・誤飲事故の発生は、夕刻以降に増加する傾向が見られ、全体の約55.0%が午後4時から午後10時の間に発生していた。

小児は、身の回りのあらゆるものを口に入れてしまう。また、何をするか予測ができない。小児の誤飲を防止するためには、誤飲する可能性のあるものを小児が手にする可能性のある場所に極力置かないこと、大人が管理すること等の対策を講じる必要がある。なお、乳幼児の口に入るサイズはおよそ直径3cmといわれており、このサイズ以下のものには特に注意が必要である。また、報告事例が多く、重篤な事例に陥る可能性のあるタバコや医薬品・医薬部外品等の管理には引き続き注意を怠らないよう努める必要がある。

(2)製品別の結果と考察
(タバコ)
・タバコに関する報告件数は261件(33.6%)であるが、誤飲事故の発生は特定の年齢に集中し、生後6~11か月の乳児の事故が146件、12~17か月の幼児の事故とあわせると215件で、報告例の大半を占めた。

タバコや灰皿は乳幼児の手の届かないところに保管すること、飲料の空き缶等を灰皿代わりに使用しないことなど、それらの取扱いや置き場所に配慮が必要である。特に生後6~17か月の乳幼児の時期には細心の注意を払う必要がある。

(以下、略)






添付ファイル:

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[論文] A New Cigarette Hazard: ‘Third-Hand Smoke’

2009年01月06日(火) 10:48

タバコの害は、自ら吸うこと(能動喫煙)による喫煙者本人の健康障害、その周りにいる人が強制的に吸わされることによる(受動喫煙、Second-hand smoke、SHS)健康障害にわけられますが、第3の健康障害の経路が提案されました。それがA New Cigarette Hazard: ‘Third-Hand Smoke’という概念です。簡単に言うと、受動喫煙としてまき散らされた有害物質が、喫煙者の体や衣服、室内の家具やクッションなどに一時吸着され、それが時間をおいて揮発してきて健康障害を与える、ということです。

2009年1月号の米国小児科学会誌(Pediatrics)に掲載された、次の論文です。

Beliefs About the Health Effects of "Thirdhand" Smoke and Home Smoking Bans

論文のPDFを添付しますが、抄録の結論部分を引用しておきます。

CONCLUSIONS. This study demonstrates that beliefs about the health effects of thirdhand smoke are independently associated with home smoking bans. Emphasizing that thirdhand smoke harms the health of children may be an important element in encouraging home smoking bans. Pediatrics 2009;123:e74–e79

米国国内では、子どもの周囲、子どもがいる可能性のある空間は全て「全面禁煙」とすべきである科学的根拠として、様々なマスコミでも取り上げられています。代表的なニューヨークタイムズの記事もPDFとして添付しておきます。

“The central message here is that simply closing the kitchen door to take a smoke is not protecting the kids from the effects of that smoke,” he said. “There are carcinogens in this third-hand smoke, and they are a cancer risk for anybody of any age who comes into contact with them.”

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[よくある質問] 中枢性甲状腺機能低下症

2009年01月03日(土) 07:32

Lesson14 : クレチン症の病因で、先天性甲状腺機能低下症の病因を(1)原発性、(2)下垂体性、(3)視床下部性、(4)末梢性と大きく分けました。

(2)と(3)をまとめて、「中枢性甲状腺機能低下症」とも呼ばれます。

甲状腺機能低下症は、発病の時期によっても分類されます。

(A)生まれたときからのものを、先天性甲状腺機能低下症といいます。
(B)生まれてしばらくしてから発病するもの(ふつうは生後6か月以後に発病したもの)を後天性甲状腺機能低下症といいます。

病因の分類は、からだのどこが悪いかによる分類となります。つまり・・・

(1)甲状腺自体が悪いことによる甲状腺機能低下症を原発性甲状腺機能低下症、または甲状腺性甲状腺機能低下症といいます。

「甲状腺に指令を送る場所」が悪いことによる甲状腺機能低下症を中枢性甲状腺機能低下症といい、
悪い場所により(2)下垂体性甲状腺機能低下症や(3)視床下部性甲状腺機能低下症やともいいますが、区別しにくいので、その二つをまとめて「中枢性甲状腺機能低下症」ということが多いです。

(4)末梢性甲状腺機能低下症は特殊なタイプなので、今回は関係は説明しません。

このように病因分類と時期による分類で、
・先天性、原発性甲状腺機能低下症
・先天性、中枢性甲状腺機能低下症
・後天性、原発性甲状腺機能低下症
・後天性、中枢性甲状腺機能低下症
の4タイプとなります。

新生児マススクリーニング(先天性代謝異常等検査)は、先天性甲状腺機能低下症の早期発見・早期治療を目的としていますが、同じ先天性甲状腺機能低下症でも原発性と中枢性では、血液検査の特徴が違うので、新生児マススクリーニングの検査でも違いがあります。

詳しくは改めて説明しますが、簡単に言うと世界の多くの国々では(日本も含め)、原発性甲状腺機能低下症を早期発見・早期治療することを目的としています。

原発性と中枢性の血液検査の違いは次のようになります。

原発性甲状腺機能低下症では甲状腺自体が甲状腺ホルモン(T3、T4)を作れませんので、甲状腺ホルモンの血液中の値が低下しますが、下垂体は正常なので、甲状腺刺激ホルモン(TSH)がたくさんつくられ、血液中のTSHが高値となります。

それに対し、中枢性甲状腺機能低下症では、下垂体からのTSHが低下してしまい、甲状腺への命令がでなくなるため、甲状腺自体が甲状腺ホルモンを作らなくなる、という状態となります。

そのどちらの場合でも、結果として血液中の甲状腺ホルモン(FT3、FT4)が低下し、そのために甲状腺機能低下症の症状が起きてきます。そして、原則としては原発性ではTSH高値、中枢性ではTSHが正常から低値となります。これが大きな違いです。

甲状腺機能低下症の症状は、原発性甲状腺機能低下症でも、中枢性甲状腺機能低下症でも、基本的に違いはありません。

日本甲状腺学会のサイトに書かれているように、臨床所見は同じになります。

無気力、易疲労感、眼瞼浮腫、寒がり、体重増加、動作緩慢、嗜眠、記憶力低下、便秘、嗄声等いずれかの症状

子どもの場合は、これに加えて「成長障害」や「発育発達の障害」が起きてきます。そのため、大人の(後天性)甲状腺機能低下症では、体の代謝が低下するために「体重増加」が起きますが、子どもの甲状腺機能低下症では、成長障害のため結果として、体重増加が悪くなります。



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[お役立ち情報] ヘルシンキ宣言(2008年10月修正版)

2008年12月24日(水) 01:19

ヘルシンキ宣言

WORLD MEDICAL ASSOCIATION DECLARATION OF HELSINKI
Ethical Principles for Medical Research Involving Human Subjects
ヘルシンキ宣言
人間を対象とする医学研究の倫理的原則

Adopted by the 18th WMA General Assembly, Helsinki, Finland, June 1964, and amended by the:
29th WMA General Assembly, Tokyo, Japan, October 1975
35th WMA General Assembly, Venice, Italy, October 1983
41st WMA General Assembly, Hong Kong, September 1989
48th WMA General Assembly, Somerset West, Republic of South Africa, October 1996
52nd WMA General Assembly, Edinburgh, Scotland, October 2000
53th WMA General Assembly, Washington 2002 (Note of Clarification on paragraph 29 added)
55th WMA General Assembly, Tokyo 2004 (Note of Clarification on Paragraph 30 added)
59th WMA General Assembly, Seoul, October 2008

1964年 6月 フィンランド、ヘルシンキの第18回WMA総会で採択
1975年10月 日本、東京の第29回WMA総会で修正
1983年10月 イタリア、ベニスの第35回WMA総会で修正
1989年 9月 香港の第41回WMA総会で修正
1996年10月 南アフリカ共和国、サマーセットウエストの第48回WMA総会で修正
2000年10月 スコットランド、エジンバラの第52回WMA総会で修正
2002年10月 第53回WMAワシントン総会で修正(第29項目明確化のための注釈が追加)
2004年10月 第55回WMA東京総会で修正(第30項目明確化のための注釈が追加)
2008年10月 第59回WMAソウル総会で修正

A. INTRODUCTION
A. 序文

1. The World Medical Association (WMA) has developed the Declaration of Helsinki as a statement of ethical principles for medical research involving human subjects, including research on identifiable human material and data.
The Declaration is intended to be read as a whole and each of its constituent paragraphs should not be applied without consideration of all other relevant paragraphs.
1. 世界医師会(WMA)は、個人を特定できるヒト由来の試料およびデータの研究を含む、人間を対象とする医学研究の倫理的原則として、ヘルシンキ宣言を発展させてきた。

2. Although the Declaration is addressed primarily to physicians, the WMA encourages other participants in medical research involving human subjects to adopt these principles.
2. 本宣言は、総合的に解釈されることを意図したものであり、各項目は他のすべての関連項目を考慮に入れず適応されるべきではない。

3. It is the duty of the physician to promote and safeguard the health of patients, including those who are involved in medical research. The physician's knowledge and conscience are dedicated to the fulfilment of this duty.
3. 医学研究の対象となる人々を含め、患者の健康を向上させ、守ることは、医師の責務である。医師の知識と良心は、この責務達成のために捧げられる。

4. The Declaration of Geneva of the WMA binds the physician with the words, "The health of my patient will be my first consideration," and the International Code of Medical Ethics declares that, "A physician shall act in the patient's best interest when providing medical care."
4. WMAジュネーブ宣言は、「私の患者の健康を私の第一の関心事とする」ことを医師に義務づけ、また医の国際倫理綱領は、「医師は医療の提供に際して、患者の最善の利益のために行動すべきである」と宣言している。

5. Medical progress is based on research that ultimately must include studies involving human subjects. Populations that are underrepresented in medical research should be provided appropriate access to participation in research.
5. 医学の進歩は、最終的に人間を対象とする研究を要するものである。医学研究に十分参加できていない人々には、研究参加への適切なアクセスの機会が提供されるべきである。

6. In medical research involving human subjects, the well-being of the individual research subject must take precedence over all other interests.
6. 人間を対象とする医学研究においては、個々の研究被験者の福祉が他のすべての利益よりも優先されなければならない。

7. The primary purpose of medical research involving human subjects is to understand the causes, development and effects of diseases and improve preventive, diagnostic and therapeutic interventions (methods, procedures and treatments). Even the best current interventions must be evaluated continually through research for their safety, effectiveness, efficiency, accessibility and quality.
7. 人間を対象とする医学研究の第一の目的は、疾病の原因、発症、および影響を理解し、予防、診断ならびに治療行為(手法、手順、処置)を改善することである。現在最善の治療行為であっても、安全性、有効性、効率、利用しやすさ、および質に関する研究を通じて、継続的に評価されなければならない。

8. In medical practice and in medical research, most interventions involve risks and burdens.
8. 医学の実践および医学研究においては、ほとんどの治療行為にリスクと負担が伴う。

9. Medical research is subject to ethical standards that promote respect for all human subjects and protect their health and rights. Some research populations are particularly vulnerable and need special protection. These include those who cannot give or refuse consent for themselves and those who may be vulnerable to coercion or undue influence.
9. 医学研究は、すべての人間に対する尊敬を深め、その健康と権利を擁護するための倫理基準に従わなければならない。研究対象の中には、特に脆弱で特別な保護を必要とする集団もある。これには、同意の諾否を自ら行うことができない人々や強制や不適切な影響にさらされやすい人々が含まれる。

10. Physicians should consider the ethical, legal and regulatory norms and standards for research involving human subjects in their own countries as well as applicable international norms and standards. No national or international ethical, legal or regulatory requirement should reduce or eliminate any of the protections for research subjects set forth in this Declaration.
10. 医師は、適用される国際的規範および基準はもとより、人間を対象とする研究に関する自国の倫理、法律および規制上の規範ならびに基準を考慮するべきである。いかなる自国あるいは国際的な倫理、法律、または規制上の要請も、この宣言が示す研究被験者に対する保護を弱めたり、撤廃するべきではない。

B. PRINCIPLES FOR ALL MEDICAL RESEARCH
B. すべての医学研究のための諸原則

11. It is the duty of physicians who participate in medical research to protect the life, health, dignity, integrity, right to self-determination, privacy, and confidentiality of personal information of research subjects.
11. 研究被験者の生命、健康、尊厳、完全無欠性、自己決定権、プライバシーおよび個人情報の秘密を守ることは、医学研究に参加する医師の責務である。

12. Medical research involving human subjects must conform to generally accepted scientific principles, be based on a thorough knowledge of the scientific literature, other relevant sources of information, and adequate laboratory and, as appropriate, animal experimentation. The welfare of animals used for research must be respected.
12. 人間を対象とする医学研究は、科学的文献の十分な知識、関連性のある他の情報源および十分な実験、ならびに適切な場合には動物実験に基づき、一般的に受け入れられた科学的原則に従わなければならない。研究に使用される動物の福祉は尊重されなければならない。

13. Appropriate caution must be exercised in the conduct of medical research that may harm the environment.
13. 環境に悪影響を及ぼすおそれのある医学研究を実施する際には、適切な注意が必要である。

14. The design and performance of each research study involving human subjects must be clearly described in a research protocol. The protocol should contain a statement of the ethical considerations involved and should indicate how the principles in this Declaration have been addressed. The protocol should include information regarding funding, sponsors, institutional affiliations, other potential conflicts of interest, incentives for subjects and provisions for treating and/or compensating subjects who are harmed as a consequence of participation in the research study. The protocol should describe arrangements for post-study access by study subjects to interventions identified as beneficial in the study or access to other appropriate care or benefits.
14. 人間を対象とする各研究の計画と作業内容は、研究計画書の中に明示されていなければならない。研究計画書は、関連する倫理的配慮に関する言明を含み、また本宣言の原則にどのように対応しているかを示すべきである。計画書は、資金提供、スポンサー、研究組織との関わり、その他起こり得る利益相反、被験者に対する報奨ならびに研究に参加した結果として損害を受けた被験者の治療および/または補償の条項に関する情報を含むべきである。この計画書には、その研究の中で有益であると同定された治療行為に対する研究被験者の研究後のアクセス、または他の適切な治療あるいは利益に対するアクセスに関する取り決めが記載されるべきである。

15. The research protocol must be submitted for consideration, comment, guidance and approval to a research ethics committee before the study begins. This committee must be independent of the researcher, the sponsor and any other undue influence. It must take into consideration the laws and regulations of the country or countries in which the research is to be performed as well as applicable international norms and standards but these must not be allowed to reduce or eliminate any of the protections for research subjects set forth in this Declaration. The committee must have the right to monitor ongoing studies. The researcher must provide monitoring information to the committee, especially information about any serious adverse events. No change to the protocol may be made without consideration and approval by the committee.
15. 研究計画書は、検討、意見、指導および承認を得るため、研究開始前に研究倫理委員会に提出されなければならない。この委員会は、研究者、スポンサーおよびその他のあらゆる不適切な影響から独立したものでなければならない。当該委員会は、適用される国際的規範および基準はもとより、研究が実施される国々の法律と規制を考慮しなければならないが、それらによってこの宣言が示す研究被験者に対する保護が縮小あるいは撤廃されることは許されない。この委員会は、進行中の研究を監視する権利を有するべきである。研究者は委員会に対して、監視情報、とくに重篤な有害事象に関する情報を提供しなければならない。委員会の審議と承認を得ずに計画書を変更することはできない。

16. Medical research involving human subjects must be conducted only by individuals with the appropriate scientific training and qualifications. Research on patients or healthy volunteers requires the supervision of a competent and appropriately qualified physician or other health care professional. The responsibility for the protection of research subjects must always rest with the physician or other health care professional and never the research subjects, even though they have given consent.
16. 人間を対象とする医学研究を行うのは、適正な科学的訓練と資格を有する個人でなければならない。患者あるいは健康なボランティアに関する研究は、能力があり適切な資格を有する医師もしくは他の医療専門職による監督を要する。被験者の保護責任は常に医師あるいは他の医療専門職にあり、被験者が同意を与えた場合でも、決してその被験者にはない。

17. Medical research involving a disadvantaged or vulnerable population or community is only justified if the research is responsive to the health needs and priorities of this population or community and if there is a reasonable likelihood that this population or community stands to benefit from the results of the research.
17. 不利な立場または脆弱な人々あるいは地域社会を対象とする医学研究は、研究がその集団または地域の健康上の必要性と優先事項に応えるものであり、かつその集団または地域が研究結果から利益を得る可能性がある場合に限り正当化される。

18. Every medical research study involving human subjects must be preceded by careful assessment of predictable risks and burdens to the individuals and communities involved in the research in comparison with foreseeable benefits to them and to other individuals or communities affected by the condition under investigation.
18. 人間を対象とするすべての医学研究では、研究に関わる個人と地域に対する予想しうるリスクと負担を、彼らおよびその調査条件によって影響を受ける他の人々または地域に対する予見可能な利益と比較する慎重な評価が、事前に行われなければならない。

19. Every clinical trial must be registered in a publicly accessible database before recruitment of the first subject.
19. すべての臨床試験は、最初の被験者を募集する前に、一般的にアクセス可能なデータベースに登録されなければならない。

20. Physicians may not participate in a research study involving human subjects unless they are confident that the risks involved have been adequately assessed and can be satisfactorily managed. Physicians must immediately stop a study when the risks are found to outweigh the potential benefits or when there is conclusive proof of positive and beneficial results.
20. 医師は、内在するリスクが十分に評価され、かつそのリスクを適切に管理できることを確信できない限り、人間を対象とする研究に関与することはできない。医師は潜在的な利益よりもリスクが高いと判断される場合、または有効かつ利益のある結果の決定的証拠が得られた場合は、直ちに研究を中止しなければならない。

21. Medical research involving human subjects may only be conducted if the importance of the objective outweighs the inherent risks and burdens to the research subjects.
21. 人間を対象とする医学研究は、その目的の重要性が研究に内在する被験者のリスクと負担に勝る場合にのみ行うことができる。

22. Participation by competent individuals as subjects in medical research must be voluntary. Although it may be appropriate to consult family members or community leaders, no competent individual may be enrolled in a research study unless he or she freely agrees.
22. 判断能力のある個人による、医学研究への被験者としての参加は、自発的なものでなければならない。家族または地域社会のリーダーに打診することが適切な場合もあるが、判断能力のある個人を、本人の自由な承諾なしに、研究へ登録してはならない。

23. Every precaution must be taken to protect the privacy of research subjects and the confidentiality of their personal information and to minimize the impact of the study on their physical, mental and social integrity.
23. 研究被験者のプライバシーおよび個人情報の秘密を守るため、ならびに被験者の肉体的、精神的および社会的完全無欠性に対する研究の影響を最小限にとどめるために、あらゆる予防策を講じなければならない。

24. In medical research involving competent human subjects, each potential subject must be adequately informed of the aims, methods, sources of funding, any possible conflicts of interest, institutional affiliations of the researcher, the anticipated benefits and potential risks of the study and the discomfort it may entail, and any other relevant aspects of the study. The potential subject must be informed of the right to refuse to participate in the study or to withdraw consent to participate at any time without reprisal. Special attention should be given to the specific information needs of individual potential subjects as well as to the methods used to deliver the information. After ensuring that the potential subject has understood the information, the physician or another appropriately qualified individual must then seek the potential subject's freely-given informed consent, preferably in writing. If the consent cannot be expressed in writing, the non-written consent must be formally documented and witnessed.
24. 判断能力のある人間を対象とする医学研究において、それぞれの被験者候補は、目的、方法、資金源、起こりうる利益相反、研究者の関連組織との関わり、研究によって期待される利益と起こりうるリスク、ならびに研究に伴いうる不快な状態、その他研究に関するすべての側面について、十分に説明されなければならない。被験者候補は、いつでも不利益を受けることなしに、研究参加を拒否するか、または参加の同意を撤回する権利のあることを知らされなければならない。被験者候補ごとにどのような情報を必要としているかとその情報の伝達方法についても特別な配慮が必要である。被験者候補がその情報を理解したことを確認したうえで、医師または他の適切な有資格者は、被験者候補の自由意思によるインフォームド・コンセントを、望ましくは文書で求めなければならない。同意が書面で表明されない場合、その文書によらない同意は、正式な文書に記録され、証人によって証明されるべきである。

25. For medical research using identifiable human material or data, physicians must normally seek consent for the collection, analysis, storage and/or reuse. There may be situations where consent would be impossible or impractical to obtain for such research or would pose a threat to the validity of the research. In such situations the research may be done only after consideration and approval of a research ethics committee.
25. 個人を特定しうるヒト由来の試料またはデータを使用する医学研究に関しては、医師は収集、分析、保存および/または再利用に対する同意を通常求めなければならない。このような研究には、同意を得ることが不可能であるか非現実的である場合、または研究の有効性に脅威を与える場合があり得る。このような状況下の研究は、研究倫理委員会の審議と承認を得た後にのみ行うことができる。

26. When seeking informed consent for participation in a research study the physician should be particularly cautious if the potential subject is in a dependent relationship with the physician or may consent under duress. In such situations the informed consent should be sought by an appropriately qualified individual who is completely independent of this relationship.
26. 研究参加へのインフォームド・コンセントを求める場合、医師は、被験者候補が医師に依存した関係にあるか否か、または強制の下に同意するおそれがあるか否かについて、特別に注意すべきである。このような状況下では、インフォームド・コンセントは、そのような関係とは完全に独立した、適切な有資格者によって求められるべきである。

27. For a potential research subject who is incompetent, the physician must seek informed consent from the legally authorized representative. These individuals must not be included in a research study that has no likelihood of benefit for them unless it is intended to promote the health of the population represented by the potential subject, the research cannot instead be performed with competent persons, and the research entails only minimal risk and minimal burden.
27. 無能力者が被験者候補となる場合、医師は、法律上の権限を有する代理人からのインフォームド・コンセントを求めなければならない。これらの人々が研究に含まれるのは、その研究が被験者候補に代表される集団の健康増進を試みるためのものであり、判断能力のある人々では代替して行うことができず、かつ最小限のリスクと最小限の負担しか伴わない場合に限られ、被験者候補の利益になる可能性のない研究対象に含まれてはならない。

28. When a potential research subject who is deemed incompetent is able to give assent to decisions about participation in research, the physician must seek that assent in addition to the consent of the legally authorized representative. The potential subject's dissent should be respected.
28. 無能力者とみなされる被験者候補が、研究参加についての決定に賛意を表することができる場合には、医師は、法律上の権限を有する代理人からの同意のほか、さらに本人の賛意を求めなければならない。被験者候補の不同意は尊重されるべきである。

29. Research involving subjects who are physically or mentally incapable of giving consent, for example, unconscious patients, may be done only if the physical or mental condition that prevents giving informed consent is a necessary characteristic of the research population. In such circumstances the physician should seek informed consent from the legally authorized representative. If no such representative is available and if the research cannot be delayed, the study may proceed without informed consent provided that the specific reasons for involving subjects with a condition that renders them unable to give informed consent have been stated in the research protocol and the study has been approved by a research ethics committee. Consent to remain in the research should be obtained as soon as possible from the subject or a legally authorized representative.
29. 例えば、意識不明の患者のように、肉体的、精神的に同意を与えることができない被験者を対象とした研究は、インフォームド・コンセントを与えることを妨げる肉体的・精神的状態が、その対象集団の必要な特徴である場合に限って行うことができる。このような状況では、医師は法律上の権限を有する代理人からのインフォームド・コンセントを求めるべきである。そのような代理人が存在せず、かつ研究を延期することができない場合には、インフォームド・コンセントを与えることができない状態にある被験者を対象とする特別な理由を研究計画書の中で述べ、かつ研究倫理委員会で承認されることを条件として、この研究はインフォームド・コンセントなしに開始することができる。研究に引き続き参加することに対する同意を、できるだけ早く被験者または法律上の代理人から取得するべきである。

30. Authors, editors and publishers all have ethical obligations with regard to the publication of the results of research. Authors have a duty to make publicly available the results of their research on human subjects and are accountable for the completeness and accuracy of their reports. They should adhere to accepted guidelines for ethical reporting. Negative and inconclusive as well as positive results should be published or otherwise made publicly available. Sources of funding, institutional affiliations and conflicts of interest should be declared in the publication. Reports of research not in accordance with the principles of this Declaration should not be accepted for publication.
30. 著者、編集者および発行者はすべて、研究結果の公刊に倫理的責務を負っている。著者は人間を対象とする研究の結果を一般的に公表する義務を有し、報告書の完全性と正確性に説明責任を負う。彼らは、倫理的報告に関する容認されたガイドラインを遵守すべきである。消極的結果および結論に達しない結果も積極的結果と同様に、公刊または他の方法で一般に公表されるべきである。刊行物の中には、資金源、組織との関わりおよび利益相反が明示される必要がある。この宣言の原則に反する研究報告は、公刊のために受理されるべきではない。

C. ADDITIONAL PRINCIPLES FOR MEDICAL RESEARCH COMBINED WITH MEDICAL CARE
C. 治療と結びついた医学研究のための追加原則

31. The physician may combine medical research with medical care only to the extent that the research is justified by its potential preventive, diagnostic or therapeutic value and if the physician has good reason to believe that participation in the research study will not adversely affect the health of the patients who serve as research subjects.
31. 医師が医学研究を治療と結びつけることができるのは、その研究が予防、診断または治療上の価値があり得るとして正当化できる範囲内にあり、かつ被験者となる患者の健康に有害な影響が及ばないことを確信する十分な理由を医師がもつ場合に限られる。

32. The benefits, risks, burdens and effectiveness of a new intervention must be tested against those of the best current proven intervention, except in the following circumstances:
・"The use of placebo, or no treatment, is acceptable in studies where no current proven intervention exists; or
・" Where for compelling and scientifically sound methodological reasons the use of placebo is necessary to determine the efficacy or safety of an intervention and the patients who receive placebo or no treatment will not be subject to any risk of serious or irreversible harm. Extreme care must be taken to avoid abuse of this option.
32. 新しい治療行為の利益、リスク、負担および有効性は、現在最善と証明されている治療行為と比較考慮されなければならない。ただし、以下の場合にはプラセボの使用または無治療が認められる。
* 現在証明された治療行為が存在しない研究の場合、または、
* やむを得ない、科学的に健全な方法論的理由により、プラセボ使用が、その治療行為の有効性あるいは安全性を決定するために必要であり、かつプラセボ治療または無治療となる患者に重篤または回復できない損害のリスクが生じないと考えられる場合。この手法の乱用を避けるために十分な配慮が必要である。

33. At the conclusion of the study, patients entered into the study are entitled to be informed about the outcome of the study and to share any benefits that result from it, for example, access to interventions identified as beneficial in the study or to other appropriate care or benefits.
33. 研究終了後、その研究に参加した患者は、研究結果を知る権利と、例えば、研究の中で有益であると同定された治療行為へのアクセス、または他の適切な治療あるいは利益へのアクセスなどの、研究結果から得られる利益を共有する権利を有する。

34. The physician must fully inform the patient which aspects of the care are related to the research. The refusal of a patient to participate in a study or the patient's decision to withdraw from the study must never interfere with the patient-physician relationship.
34. 医師は、治療のどの部分が研究に関連しているかを患者に十分に説明しなければならない。患者の研究参加に対する拒否または研究からの撤退の決定は、決して患者・医師関係の妨げとなってはならない。

35. In the treatment of a patient, where proven interventions do not exist or have been ineffective, the physician, after seeking expert advice, with informed consent from the patient or a legally authorized representative, may use an unproven intervention if in the physician's judgement it offers hope of saving life, re-establishing health or alleviating suffering. Where possible, this intervention should be made the object of research, designed to evaluate its safety and efficacy. In all cases, new information should be recorded and, where appropriate, made publicly available.
35. ある患者の治療において、証明された治療行為が存在しないか、またはそれらが有効でなかった場合、患者または法律上の資格を有する代理人からのインフォームド・コンセントがあり、専門家の助言を求めた後であれば、医師は、まだ証明されていない治療行為を実施することができる。ただし、それは医師がその治療行為で生命を救う、健康を回復する、または苦痛を緩和する望みがあると判断した場合に限られる。可能であれば、その治療行為は、安全性と有効性を評価するために計画された研究の対象とされるべきである。すべての例において、新しい情報は記録され、適切な場合には、一般に公開されるべきである。

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[関連学会情報] 平成20年度兵庫県周産期医療研修会

2008年12月21日(日) 19:46

「わが国の新生児マススクリーニングの現状と今後の課題-late pretermでの問題点も含め-」の講演抄録。

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わが国の新生児マススクリーニングの現状と今後の課題-late pretermでの問題点も含め-

              国立成育医療センター研究所成育医療政策科学研究室長
             日本公衆衛生協会新生児スクリーニング研究開発センター 
                                    原田正平

新生児マススクリーニングは「そのほとんどが正常の多数の新生児の中から、ある対象疾患に特異的な検査方法を用いて、対象疾患の疑いのある児(陽性者)をスクリーニングし(篩にかけ)、対象疾患の早期発見・早期治療をすることで、患児・家族だけでなく社会全体に益をもたらす、予防医学の代表的なもの」である。
世界的にはフェニルケトン尿症(PKU)を対象として1960年代前半から始められ、我が国では1977(昭和52)年に全国一斉の公費による「先天性代謝異常等検査事業」として、都道府県・指定都市が事業主体となって開始された。当初は国も補助金を半額拠出していたが、地方分権の流れの中で2001年度から補助金が一般財源化されたことで、形の上では「地方自治体」単独事業となり、今春の大阪府での「先天性代謝異常等検査事業廃止」騒ぎという大問題の遠因となり、その他様々な問題を引き起こしている。
なによりも問題なのは、社会の中で新生児マススクリーニングそのものが知られていないことであり、それは医療関係者すら例外ではない。
「兵庫県周産期医療研修会」でお話しする機会を与えて頂いたので、1.新生児スクリーニングの意義とその実施まで、2.(私が専門としている)先天性甲状腺機能低下症スクリーニングから学んだこととして、1)TSH基準値(カットオフ値)の変更、2)新しい病態の発見、3)低出生体重児(未熟児)の取扱い、4)ヨード含有消毒剤、5)スクリーニングで発見されない病態、3.新生児マススクリーニングの現状とその評価・改善、追跡調査、その中での国立成育医療センターの果たす役割、4.今後の課題として1)検査済み濾紙血の保管と目的外使用、2)タンデムマススクリーニングについて、late pretermでの問題点も含め、時間の許す限りお話ししたい。

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添付ファイルとして、研修会のプログラム表紙と講演内容(一部)のPDFを載せておきます。

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[お役立ち情報] JR東日本、やっと駅の全面禁煙へ

2008年12月11日(木) 17:54

JR東日本のプレスリリースを載せておきます。

添付ファイル:

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[関連学会情報] 第51回日本甲状腺学会

2008年11月25日(火) 05:43

2008年11月21~23日に開催された第51回日本甲状腺学会で発表した資料をPDFファイルとして載せます。

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[お役立ち情報] 【妊娠の心得11か条】

2008年11月18日(火) 03:09

川崎医科大附属病院(岡山県倉敷市)産婦人科医長の宋美玄さんが、思春期以降の男女に妊娠・出産に伴うリスクを理解してもらおうと、妊娠についての心構えなどを示した「妊娠の心得11か条」をつくり、自らのブログで公開している。

という記事を読みました。
大変参考になるので、以下、引用します。

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妊娠のリスク知ってほしい―現役産婦人科医が11か条の心得

 相次ぐ妊婦の救急医療機関への受け入れ困難の問題を受け、川崎医科大附属病院(岡山県倉敷市)産婦人科医長の宋美玄さんが、思春期以降の男女に妊娠・出産に伴うリスクを理解してもらおうと、妊娠についての心構えなどを示した「妊娠の心得11か条」をつくり、自らのブログで公開している。宋さんは「お産は一般的に『安心、安全』というイメージがあるが、実際は死を伴うこともあるリスクあるもの。産婦人科に来る女性は既に妊娠している段階なので、早い時期から妊娠・出産に対する意識と正しい知識を持ってもらいたい」と話している。(熊田梨恵)

 10月下旬、東京都内で脳出血を起こした妊婦が8つの救急医療機関に受け入れを断られ、最終的に搬送された都立墨東病院(墨田区)で死亡した。その報道ぶりについて宋さんは、「亡くなったのは脳出血という病気が理由なのに、まるで搬送に時間がかかったことだけがいけなかったといわれているようだった」と振り返る。妊婦は通常では死ぬことはなく、死亡するとしたら医療側に必ず何らかの落ち度があるということが前提となっているかのような報道に、疑問を感じたという。「実際は米国でも脳出血を起こした妊婦の3分の2が死亡するか、重篤な後遺症を残すといわれている。妊婦さんやご家族にも妊娠・出産にはそもそもリスクがあるということを認識してもらいたいと思い、報道を見た後すぐにこの心得をつくった」。

 「妊娠の心得11か条」は、▽セックスをしたら妊娠します▽「この男の子供を産むためなら死んでもいい!」と思うような男の子供しか妊娠してはいけません▽妊娠しただけでは喜ばない。安易に他人に言わない▽神様から授かったら、それがどんな赤ちゃんでも、あなたの赤ちゃんです―など11項目。宋さんが普段仕事をしながら、女性にしっかりと意識してほしいと思っていたことが盛り込まれている。妊娠・出産に伴う母体死亡のリスクのほか、生まれてくる子どもに障害がある可能性があること、出生後に元気であるかどうかを完全に評価できる検査はないことなど、こうしたことを踏まえた上で責任を持って妊娠すべきなどとする心構えについて、思春期の男女にも分かりやすい言葉でまとめられている。また、赤ちゃんが二分脊椎症にならないよう、子どもが欲しいと思っている人には日ごろから葉酸のサプリメントを摂取するよう呼び掛けたり、脳性まひの赤ちゃんの9割は分娩前から原因があることなどを紹介したりしている。さらに、「一つとして同じ妊娠・出産はない」として、「きれいな施設だから」など安易な理由でお産する場を選ばないでほしいと、“お産は安全”という考え方に警鐘を鳴らしている。

 また、この心得には、医療者と患者の懸け橋になってほしいという期待も込められている。「産婦人科医や助産師が足りない現状があるからこそ、一人ひとりに正しい認識を持ってほしい。患者さんのことを思って医療をしない医師はいない。悲しい結果になったとしても、きちんとリスクを理解していれば、医療者を責めるということにはならないのでは」。

 大阪府に住む大学生の江尻美代子さん(21)は心得を読んで、「妊娠した人が毎年60人も死んでいることや、正常に生まれるかどうかが完全には分からないということにはびっくりした。『葉酸』という名前も初めて聞いた。まだ子どもを産むということがぴんとこないし、妊娠や生理については友達同士で何となく話すぐらいで、学校の性教育を聞いていても恥ずかしいだけで終わっていて、あまり覚えていない。お医者さんの方からこうしたことをちゃんと教えてもらえるとうれしいし、子どもを産むことは結構覚悟が必要なんだと思った」と話した。

 北里大医学部の海野信也産科婦人科教授も、「医療サービスが自動的に提供される福祉や権利のように思われている風潮があるが、実際はそうではない。例えば、病院で出産した場合は赤ちゃんが脳出血を起こさないよう、もともと足りていないビタミンKを補うなど、トータルで母子をケアする体制を整えている。しかし、自宅出産を望んだ場合はこうした体制は取れないし、そこまでのリスクを考えた上で選択することが必要になってくる。妊娠や出産は、自分で自分と家族の運命をつくるということ。自分たちのセクシャルライフを含めて、もう一度女性である意味を考えてほしい」と注意を喚起している。

 宋さんは、「大人になると本当にいろいろなことがある。妊娠・出産を他人事と思わないで、自主的に考えていってほしい。そのためにこの心得を使ってもらえれば」と話しており、自らも地域で学生に教育するなどの活動に取り組んでいきたいとしている。

【妊娠の心得11か条】

1.セックスをしたら妊娠します。
この世に100パーセント避妊する方法は、セックスをしない以外にありません。(ピルですら100%ではありません。でも、もちろん避妊することは望まぬ妊娠を大幅に減らすことが出来るので、妊娠したくない人は必ず避妊しましょう!!)
日頃セックスをしているなら、常に妊娠の可能性を考えましょう。
そして、子供が欲しいと思っているなら、赤ちゃんの神経系の病気(二分脊椎など)を防ぐために葉酸のサプリメントを飲みましょう。(1日0.4mg)

2.「この男の子供を産むためなら死んでもいい!」と思うような男の子供しか妊娠してはいけません。
妊娠出産は何が起こるかわかりません。妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)、妊娠糖尿病など、妊娠にまつわる病気になるかもしれません。また、お産も体にとっては大きな負担となります。
毎年、約60人の妊婦が出産で死亡しています。あなたが生きて出産を終える保証はどこにもありません。
妊娠をするにはそれなりの覚悟が必要ですよ!
(妊娠はよく考えて、覚悟を持って! というたとえであって、シングルマザーなどの選択を否定するものではありません。)

3.妊娠しただけでは喜ばない。安易に他人に言わない。
妊娠が非常に初期に診断されるようになってから、妊娠初期の流産が15%以上と非常に多いことが分かりました。
最低でも妊娠4ヶ月に入るまでは手放しで喜んではいけません。職場で仕事を軽くしてもらいたいと上司にお願いするなど、重要な時だけ人に言いましょう。
出来ることは赤ちゃんを信じてあげることだけ。
また、運悪く15%に入っても、あなたのせいじゃありません。不必要に自分を責めないでくださいね。

4.神様から授かったら、それがどんな赤ちゃんでも、あなたの赤ちゃんです。
この世に完全に正常な人間なんていません。重いものから軽いものまでいろんな障害を持って生まれてくる赤ちゃんもたくさんいます。
妊娠中に診断できる異常はごく一部。中には幼児になってから分かる異常もあります。
誰しも自分の赤ちゃんが正常だという保証のもと、出産することなんて出来ません。
親になるということは、どんな赤ちゃんが生まれても自分の子供として受け入れることです。

5.産む、産まないは自分たち夫婦で決めましょう。
とはいえ、妊娠中に赤ちゃんの異常や、もしかしたら異常があるかもしれないというサインがあると主治医に告げられるかもしれません。
それが中期(妊娠21週まで)であれば、望んだ妊娠であっても異常の程度によっては中絶という選択肢が出て来る場合もありますが、あくまでも夫婦二人でよく話し合って決めましょう。価値観や考え方は人それぞれ。大事なことは責任を持って自分たちで決めましょう。(大事なことを責任を持って決められる大人になってから妊娠しましょう。)
また、このことについては妊娠前から二人で話し合っておくべきです。

6.かかりつけ医をもちましょう。
当然ですが、ちゃんと妊婦健診を受けましょう。
きちんと初期に超音波で予定日を決めること、HIV、B型肝炎、血液型、梅毒などの初期検査を受けることは、妊娠中に管理方針を決めるのに後々重要であったり、あなたの赤ちゃんを守ったりするために必要です。また妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の早期発見には欠かせません。
もしあなたにお金がなくても、自治体が発行する母子手帳には最低限の妊婦健診を受けるためのチケットがついていますし、分娩費用も援助してくれる制度があります。
また、産科医不足からお産を出来る場所が限られています。妊娠が分かったら、病院などに早めに問い合わせてお産をする場所を確保しましょう。里帰りしようなどと思っていても、受け入れてくれる場所がないかもしれません。

7.赤ちゃんは全ての運命をあなたに預けていることを忘れないで。
赤ちゃんは栄養や酸素など、生きて成長するために必要なものを全てあなたに依存しています。お母さんが煙草やお酒など赤ちゃんにとって毒となるものを摂取すると、胎盤を通して赤ちゃんに移行します。 
体型を気にして、妊娠中にダイエットをするなどはもってのほか。(妊娠前に標準的な体重だった人は9~12キロ体重を増やさなくてはいけません。)
煙草が我慢できないような人は、お母さんになる資格はありません。
また、「出産したら遊べなくなるから」と旅行をするのもいいですが、何かあっても後悔しない程度に。旅先で何かあってもすぐに診てくれるところがあるかは最低確認を。
おなかの赤ちゃんのために時には自己犠牲を払うことも覚悟の上、妊娠しましょう。

8.赤ちゃんが完全に元気であるか分かる方法はありません。
胎児心拍のモニターや超音波など、赤ちゃんが元気であるか評価する検査はありますが、どれも完全ではありません。
予定日を目前にお腹の中で突然死をしてしまう赤ちゃんもいます。もし動きが少ないと思ったら病院へ。
無事に産まれるまでお母さんも赤ちゃんも安心できないのが妊娠なのです。毎年5000人以上の赤ちゃんがお産の間際や生まれてすぐに死亡しています。
また、脳性麻痺になる赤ちゃんがいますが、その90%は分娩前にすでに原因があり、分娩を機に脳性麻痺になる赤ちゃんはわずか10%であることも知っておきましょう。

9.出産は出来うる限り安全な場所でしましょう。
妊娠経過にどれだけ異常がなくとも、出産の時に赤ちゃんやお母さんが急変することは誰にでもありえます。
専門家が考える安全な場所とは、緊急時に、高次の医療機関(産科医と新生児医と麻酔医が揃っていて、帝王切開や未熟児医療ができる体制)か、そこへすぐ搬送できるくらいの近さの産院です。
部屋がきれいだから、ご飯がおいしいから、好きな姿勢で産めるから、上の子を立ち会わせたいから・・
そんな理由で緊急時の安全性が劣る産院を選ぶのはおすすめしません。
もちろん、納得の上でなら構いませんけれども。
お産をなめてはいけませんよ。
(残念ながら現在産科医不足のため、妊婦さん全員が安全性の高い病院を選ぶとパンクしてしまいます。だから、リスクの低い妊婦さんには高次の医療機関ではなく開業の産婦人科を選んでもらわないといけない場合も多いです。でも、最低でも産婦人科医立会いの下でお産しましょう。)

10.下から産んでも、お腹から産んでも、あなたはお母さん。
人によっては骨盤位(逆子)などの理由ではじめから帝王切開をしないといけない人もいます。また、陣痛が来て頑張っても、下から産まれなくて帝王切開をしないといけない人もいます。
どんな出産になっても、あなたが身を削って赤ちゃんを産んだことには変わりありません。
帝王切開で産むと子供の性格が悪くなるとか、親子の愛情が無くなるとかいう悪意に満ちた色々な妄説に惑わされないで。
あなたと赤ちゃんにとって一番安全な方法でお産をしましょう。

11.妊娠・出産は一つとして同じものはありません。
妊娠・出産を経験すると、自分が何でも知ってる気になってしまう人がいます。年配のご婦人で「私のときはこうだったわよ」のように先輩面をする人もよくいますよね・・
でも、一つとして同じ妊娠・出産はありません。
同じ人が次にまた妊娠しても、同じようになるとは限りません。
自分の経験を別の人や別の妊娠にあてはめないようにしましょう。





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[関連学会情報] Newborn Thyroid Screening- Development and HIstory

2008年11月05日(水) 17:14

学会二日目の11月4日(米国大統領選挙の当日でした)のハイライトは、米国での先天性甲状腺機能低下症スクリーニングの立役者である、Delbert Fisher (University of California)先生による「Newborn Thyroid Screening- Development and HIstory」(新生児甲状腺スクリーニングの発展と歴史)という講演でした。

先天性甲状腺機能低下症スクリーニングは、1974年にカナダでDussault先生がT4(サイロシキン)を指標とし、1975年に日本で入江先生、成瀬先生がTSH(甲状腺刺激ホルモン)を指標として始めたとされていますが、元々Dussault先生はFisher先生の弟子で、米国のFisher先生の下で研究をしてからカナダのケベック州に戻り、そこでスクリーニングを始めました。

ほぼ同じ頃、米国でも一斉にスクリーニングの研究が開始され、そのリーダーがFisher先生でした。その成果を1979年のJournal of Pediatricsに「Screening for congenital hypothyroidism: results of screening one million North American infants.」(J Pediatr 94:700–705)として報告し、スクリーニングの成果が広く認めらることとなりました。

新生児甲状腺スクリーニングの生ける歴史であるFisher先生が歴史を語る場にいられたのは、大変な幸運でした。

講演の後、現在の新生児甲状腺スクリーニングに関わる様々な問題について、Fisher先生と1時間ほど直接お話しをする機会が得られましたので、その内容はまた改めてご報告します。

添付ファイル:

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[関連学会情報] Life of Newborn Screening: Past, Present and Future

2008年11月05日(水) 16:41

11月3日夕方、シンポジウムのKeynoteとして、米国の新生児スクリーニングの創世記から関わってきた、次の二人から「Life of Newborn Screening: Past, Present and Future」(新生児スクリーニングの過去、現在、未来)という講演が最初にありました。

Harry Hannon, Centers for Disease Control and Prevention
Brad Therrell, National Newborn Screening and Genetics Resources Center

お二人とも新生児スクリーニングの創始者であるガスリー先生の名前がついている、国際新生児スクリーニング学会の「Robert Guthrie Award」(ロバート・ガスリー賞)の受賞者です。

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[関連学会情報] The 2008 Newborn Screening and Genetic Testing Symposium

2008年11月05日(水) 16:36

The 2008 Newborn Screening and Genetic Testing Symposium
■会期:2008年11月3日(月)~11月6日(木)
■会場:Crowne Plaza River Walk (San Antonio, TX, USA)
■会長:Susan Tanksley, PhD, the Texas Department of State Health Services

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[お役立ち情報] 医療裁判で真実が明らかになるのか

2008年10月29日(水) 23:44

日付 2008/10/28 6:48
件名 MRIC臨時 vol 152 「医療裁判で真実が明らかになるのか」

2008年10月28日発行
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Medical Research Information Center (MRIC) メルマガ

■□ 「医療裁判で真実が明らかになるのか」 □■
―対立を超えて・信頼に基づいた医療を再構築するためにー

都立府中病院産婦人科部長
桑江千鶴子
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今回の記事は転送歓迎します。その際にはMRICの記事である旨ご紹介いた
だけましたら幸いです。

MRIC(エムリック)田中
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医療事故にあった方あるいはその家族が、異口同音に言うこととして「何が起
きたのか真実が知りたい」「二度とこのようなことが起きないようにしてもらい
たい」ということがある。この思いに対して異論のある人は医療提供者側にも医
療受給者側にもいないだろう。このことを深く考えるにあたり、今回無罪になっ
たとはいえ、福島県立大野病院事件は実にいろいろなことを提供してくれた。私
は、現在産婦人科臨床現場に身を置く医師として以下のように考えている。

原点は、「どうしたらより良い医療を受けることができるだろうか。」「どう
したらより良い医療を提供することができるだろうか。」というのが医療受給者
・提供者の共通の思いであるということだ。およそ人間が生きている社会におい
て、病気や怪我は必ずあって、できればそれを治して寿命をまっとうしたいとい
う人間の欲望があり、それを治してあげたいと思う人間がいる限り、医療は存在
する。しかし、時代や国によってその医療内容は大きく変化している。根源的な
問題から考えない限り、医療提供者側と医療受給者側が寄り添うことはできない
だろう。本来ならば、共通の敵は病気であり怪我であって、協力して戦うべき同
志であるのにもかかわらず、現在の日本では、医者と患者は敵対していがみ合っ
ている。日常的にそうではなくても、少なくてもぎすぎすした関係であることは
間違いない。このような状況が、双方にとって良かろうはずはない。もう一度原
点に戻って、考えてみたいというのが私の提案である。

≪内容≫
(1) 現在とは―縦糸と横糸の交わるところ
(2) 医療とは何か
(3) 産科医療について
(4) 「何が起こったのか真実を知りたい」にこたえるために
(5) 病院勤務医師の労働環境の改善が急務
(6) 最後に・・信頼に基づいた医療を再構築するために

前提と提案

≪本文≫
(1) 現在とは―縦糸と横糸の交わるところ

およそ物事を理解する方法はいろいろあると思うが、縦糸である歴史的視点と
横糸である世界的視点は重要である。現在の日本は、その両方の糸が交わったと
ころであると考えれば、置かれた状況が理解しやすい。

人類の歴史上で、麻酔薬が発見されて、痛みのない状態で手術が受けられるよ
うになったのも、気管内挿管という技術で全身麻酔がかけられるようになったの
も比較的最近のことである。このあたりの歴史的事実については、「外科の夜明
け」トールワルド著(現在絶版―新刊書としては「外科医の世紀 近代医学のあ
けぼの」)に詳しい。日本人として誇るべきだと思うのは、華岡青洲は、当時日
本は鎖国していたので世界的には知られていないが、アメリカのロング医師が
1842年にエーテルを用いて手術をしたその38年も前に、麻酔薬を自ら作成し、全
身麻酔をかけて乳がんの手術を行っていた天才であったということだ。1804年の
ことである。麻酔薬が使用できるようになっても、副作用も大きかった。華岡青
洲の母親と妻が人体実験として自らの体を提供して、妻が盲目になってしまった
のはその一例である。(「華岡青洲の妻」有吉佐和子著に詳しい。)麻酔薬もさ
りながら、気管内挿管という技術を確立するまでは、大変に苦労している。開胸
すると肺がしぼみ手術できなかったので、肺がんの手術はできなかった。手術す
る部屋を陰圧にしてみたが、開胸すると肺がプシューといってしぼんでしまい、
患者が死んでしまうというような試行錯誤を繰り返していた。気管内挿管という
技術を確立して、安全に全身麻酔をかけられるようになったのは、比較的最近の
ことである。1869年(明治2年)Trendelenburgが始めた時は、気管切開をして管
を気管に挿入して行った。その後1880年(明治13年)Macewenが経口的挿管をは
じめておこなった。日本で林周一らがはじめて気管内挿管を行ったのは、1949年
(昭和24年)つい60年前のことである。外科医が手術を比較的安全にできるよう
になっても、たとえば腸を縫合するという一例をとっても、いくら縫い方を工夫
して縫っても、縫合不全で腹膜炎となって死亡するという試行錯誤を繰り返し、
やっと「アルベルトーレンベルト縫合」を発見して腸の縫合が比較的安全にでき
るようになった。このような例は枚挙にいとまがない。医療は試行錯誤の歴史で
もある。どんな治療も試行錯誤なくしては発達してくることはできなかった。ど
んな標準的治療法であっても、その治療法が確立するまでには、大変な数の施行
錯誤があったであろう。ただ理解してほしいのは、ほっておけば確実に死んでし
まったり、苦痛からまぬがれ得ない患者を治そうとしての試行錯誤であったので
あり、治療法ができればたくさんの人の命が救われるということである。そして、
現在行われている医療も、その歴史の流れのなかのひとコマに過ぎないし、これ
からも医療は進歩し続けるということである。医療内容は変化し続けるし、新し
い病気は常に発見される。それに対して新しい治療法を施行錯誤して確立してゆ
くことは変わりない。すでに確立して今後も変化しないであろう治療法も多くあ
るだろうが、しかし、私が大学医学部で勉強した当時の治療法は、現在行われて
いないものも多い。治療法は変化してゆくので、常に最新の治療を提供するとい
うことは理論上の考えであって、それが最善であるかどうかは時がたって評価が
定まらないとわからない。出ては消えてゆく治療法もまた綺羅星のごとくある。
歴史的にあとから振り返って評価しなければ、わからないことがたくさんある。
人間のやることは不完全であり、現在目の前にいる医師もまた歴史に流されてい
る一人に過ぎない。医療の歴史への理解と、人間の不完全性への理解を共通認識
としなければ、医療提供者と受給者とは話し合いのテーブルにつくこともできな
い。

医療が発達してきた歴史を無視することはできないし、これからも試行錯誤を
繰り返して医療は発達してゆくものである。それを理解しないでは医療の恩恵そ
のものが受けられない。現在でも手術は絶対安全というわけではまったくないし、
結果はやってみなければわからない。およそ外科系医師であれば、誰でもが思っ
ていると思うが、手術はやってみなければわからないものであり、絶対に治る
「神の手」は現実にはありえない。誠実で良心的な医師であればあるほど、謙虚
にならざるを得ないのは、相手は人間で自然そのものなので、我々人間の英知の
及ぶものではないからだ。現代でも「神がこれを治し、医者は包帯を巻く」こと
には変わりない。人間の体は複雑で、わかっていないことばかりである。例えば
私の専門の婦人科手術に関しても、骨盤内の解剖でも十分わかっていないのであ
る。それでも手術をしなければならない状況であり、実際に婦人科癌の患者さん
がいたとして、解剖が完全にわかっていないからといって手術しないということ
はできない。わかっているところまでで治療せざるを得ないし、それでも手術を
して癌が治ることも多い。医療はかくのごとく不完全なものであることを、医療
受給者側は理解してほしいと思う。

また世界に目を転じてみれば、医療体制は「sicko」(2007年マイケル・ムー
ア監督アメリカ映画)を見てもわかるが、国によって全く違う体制をとっている。
アメリカは完全に資本の論理、保険会社の論理で医療提供を行っており、一度重
大な病気になったら破産することも多い。重大な病気でなくても、中産階級で保
険料を支払っていても、虫垂炎の手術や出産費用で破産して、路頭に迷うことは
多々あるということだ。「ある愛の詩」というアメリカ映画でも、白血病になっ
た妻の治療費を工面するのに、夫は仲違いしていた金持ちの父親にお金を借りに
行っていたが、夫は成功している弁護士であった。それでも白血病の治療費は出
せなかったのであろう。お金があれば、確かに最高水準の病院で医療を受けるこ
とができるので、お金持ちには良い制度と内容の医療であろう。反対に、医療は
国が提供していて医療費の自己負担は無いかほとんど無いという国も多い。先進
諸国と言われる北欧の諸国、英国、フランス、先進国ではないがキューバなど。
質に関しては、その国で医療を受けた人の書いた本などを読むと、医療費の自己
負担があるかどうかという問題は別として、日本と比較して羨ましいということ
はないし、平均的な治療という意味では、日本の医療はそのアクセスの良さもさ
りながら量・質ともに世界でもトップクラスである。日本は世界の中でも、「国
民皆保険制度」のおかげで、比較的安価で質の高い医療を受けられる良い国であ
る。近年WHO(世界保健機構)の健康指標で日本が第一位になったのは記憶に新
しい。女性の平均寿命が世界一で、男性は下がったとはいえ第3位であることは、
医療の水準や医療体制と無関係ではない。外来患者さんの中には、普段は外国に
住んでいるが、医療特に手術だけは日本で受けたいと言って、日本に帰国して受
診してくる人が結構いる。

私の専門である産婦人科に目を転じてみれば、分娩で命を落とす母親は、ユニ
セフの統計によれば、世界の平均では250人に1人である。言い換えれば10万分娩
につき400人の母体死亡が世界の平均である。アフガニスタンでは10万分娩につ
き1900人、52人に1人であり、これは医療介入がなければこうなるという数字で
ある(最新の数字は8人に1人であり悪化している)。新生児死亡や死産はもっと
多い。母子ともに、いわばお産で死ぬのは自然現象であり、現地では誰も文句は
言わない。10万の分娩につき命を落とす母親は、アフリカ全体では830人、アジ
アでは330人、オセアニアでは240人、ヨーロッパでは24人という数字であるが、
日本では5~6人である。日本は、スウェーデンと並び世界で最も安全に分娩がで
きる国の1つであるのだ。しかし0人の国はない。母子ともに分娩で命を落とすの
は、いわば自然現象の一つであり、それを救えない医師のせいではない。日本で
はこの数字を実現するために、多くの人が長い間努力をしてきた。母体死亡の世
界の平均的数字は、日本では昭和の初期頃に相当する。歴史的にも、世界的にも、
日本の産科医療は進歩し続けて実力をつけ、世界のトップクラスの成績を実現し
てきたと言える。産科医が減っている現在でも、臨床医は母体死亡を0にするべ
く努力をしているし、新生児死亡や障害を無くしたいという思いで働いているこ
とは、現場にいる私は良く分かっている。しかし現実的には、今後これ以上の成
果を出すのはかなり困難であろう。産科医が減っていて産科医療崩壊が現実のも
のとなった今では、歴史が逆戻りすることも予想されていて、医療立て直しは待っ
たなしの状況にある。


(2) 医療とは何か

仰々しくこのような命題を持ちだしたのは、本来の医療という仕事を考えた時
に、その本質を理解しないと、やはり深い溝が埋まらないと思ってのことである。

例えば、癌を治すために使う抗がん剤は、本来は人間の体にとっては毒である。

癌を治すために使うものといっても癌を発生させる発がん物質ですらある。放
射線治療も同じことで、癌も治すが、二次的に癌を発生させることもある。薬と
いうのは、主作用と副作用という人間の体にとっては相反するような作用を持つ
ものであるが、副作用のない薬はない。また他の病気では重大な副作用であって
も、他の病気ではその副作用が主作用であることもある。例えば、サリドマイド
という有名な薬は、本来は睡眠薬であるが、この薬を服用した妊婦さんから生ま
れた赤ちゃんに四肢の奇形が発生することがわかって、今は妊婦さんへの使用は
禁忌である。しかし、その薬の副作用と考えてもいいであろうが、多発性骨髄腫
という血液癌の一種への有効性が1990年ごろに確認されて以来、患者さんを救っ
ている。そういうこともある。サリドマイドが発売されてから、服用している妊
婦に四肢の奇形の赤ちゃんが多く生まれるということに気がついた医師がいたが、
まさにそのサリドマイドが胎児に奇形を起こすことを証明することが難しく、当
時大論争になった。学者の中には、サリドマイドが原因ではないという自分の学
説を証明するために、妊娠している自分の娘か妻に服用させて、大丈夫であると
証明したという話もある。かくの如く、サリドマイドですら妊娠中に服用しても
生まれた赤ちゃんが必ず奇形になるとは限らないので、予見性が困難であるのが
医療である。医療は、人間を器械を修理するように治療するわけにはいかない。
理屈通りにはいかないし、良く分からないことはたくさんある。

手術にいたっては、刃物を持って人を傷つけたらだれでも障害罪を適応されて
しまうが、医師が手術でメスを用いることは許されている。医学生ですら死体を
解剖するすなわち傷つけることが許可されている。医師免許を持っているあるい
は医師になる者だけに許されている特権である。しかし、このような仕事のため
の特権を許可されているばかりに、権力を持っていると勘違いしたり、患者側も
医師を生殺与奪権を持つ権力者と思う人もいる。しかし、薬という毒を使えたり、
人の体を刃物で傷つけたりできることはすなわち医療という仕事の内容であり、
それ以上でも以下でもない。しかもそれを行うのは不完全な人間であり、受ける
側はこれも予見が不可能な自然性を持った人間であることが、困ったことに医療
の本質であるといえる。

薬の使い方や量について不適切であったり間違えれば、人間の体に悪影響を及
ぼし、障害を与えたり死亡させたりすることもあるが、適切に用いていても予測
できないアレルギー反応や副作用がおこり障害を与えたり死亡することもある。
しかしうまく用いれば病気を治したり、苦痛を緩和することができる。手術にし
ても、病気を治すために行うものであるが、治すことばかりではなく、目的とす
る治療効果が必ずしもあがらなかったり、合併症で予期せぬ結果が起こり悪くな
ることも死亡することもある。検査でも同様のことは起こりうる。こういうこと
は医療という仕事の性質上あり得ることである。人間は不完全であり、間違える
こともあるが、仕事が医療であるということと、不完全な人間が医療を行うとい
う現実は変えることができない。医療提供者は、医療を仕事とすることで、間違
いをしなくなったり、神と同じような完全な人間になれるわけではない。そもそ
も人間が人間を治そうとして、薬にしても手術にしても、そういう害を及ぼす可
能性がある手段を用いて生業(なりわい)をするということに、医療の根源的な
問題がある。

我々医療提供側の人間は、現在の日本では、完全に病気や怪我を治すことを求
められるが、そのようなことは神でもない人間にできるわけはないので、「どん
な状況でも絶対に間違えずに病気を治せ、怪我を治せ」「手術・検査・投薬で思
わぬ悪い結果が出たら罰を与えるし、責任を取って罪として償うべきだ」という
ことを個人として要求されていて、苦しくなっていたたまれず、医療現場から兆
散してゆく。これが医療裁判の形をとっている医療崩壊の実態である。医療提供
者は、医療受給者と同じ人間である。まったく変わるところはない。しかるに、
医療を仕事とした途端に、神として振る舞うことを要求されるのである。こんな
人間性を無視した仕事の仕方や体制が、今後継続してゆけるわけはない。その結
果が医療崩壊である。こういった根源的な問題が理解され、共通認識とされては
じめて、国から免許を与えられた普通の人間が、少なくてもその時の医療レベル
で実力を発揮して全力を尽くせば結果に関しては問われない、という対策や体制
を構築する、という話し合いのテーブルに着くことができる。人間なので間違う
こともありうるが、それを最大限に防ぐにはどうしたらいいのか、という体制の
構築についても話し合うことができる。

特に産科医療は、分娩あるいは妊娠中でも患者は急変する。予見できないのに
重篤な状態になり、母子ともに死亡することがある。これをすべて救うことはで
きないのに、専門家でもない裁判官に医師の過失と判断されるのである。これで
は、誰も産科医になろうとはせず、せっかく産科医としての技術を習得しても辞
めてしまう医師が後を絶たない。

現在のこの状態は、本当に国民が望んでいる状況なのだろうか。

ごく当たり前の人間が行っている医療という仕事を、なるべく良い状態で受け
られるようにする、あるいは提供できるようにすることは、どちらにとっても望
ましいことである。医療提供側は忙しくて過労死する状態で休みもなく、しかも
完全な医療を要求されているのが現状である。少し冷静に考えれば、そのような
ことが普通の人間に可能であるわけがない。医療の本質を理解して、より良い体
制を構築し、ごく普通の人間が行っても間違いが起こりにくいような条件のもと
にできるような医療体制にしなければ、誰でもどこでも、良好な質と量の医療を
受けられるようにはならない。このことを真剣に議論すべき時だと考える。


(3) 産科医療について

今回の福島県立大野病院事件について、結果無罪が確定したとはいえ、我々産
科医としてはこれで問題が解決したわけではない。もし有罪であったら産科医療
崩壊は加速度がついた状態で手の打ちようがなくなったと思うが、今しばし時間
の猶予があるかもしれない、という状態になっただけで本質は何も変わっていな
い、と現場の産婦人科医は考えている。なぜ産科医療が特に医療崩壊の先頭をきっ
ているかといえば、分娩は急変するし予見が難しいからである。しかも、新しい
命を生み出すという、人間にとってあるいは人生でも最も喜びに満ちた瞬間が得
られるという期待があり、その期待が一瞬にして打ち砕かれるという残酷な結果
があり、しかも妊娠が許可されているような若く健康である妊婦さんに起こる悲
劇であるので、遺族の方にとっては容認できるような状態ではないからである。
病気という認識がないし、分娩が危険であるという認識も昨今では失われている
からである。これは近代産科学が血のにじむような思いをして作り上げた結果で
あるが、「分娩の安全神話」がまかり通ってしまったためでもある。本来の分娩
は冒頭に述べたように、実に危険を伴うものであるが、日本では10万人に5~6人
位しか命を落とさず、身近に感じるような危険ではなくなってしまったからでも
ある。そうは言っても日本ですら交通事故で死亡する確率と同じくらいであるの
で、それほど少ないわけでもない。

いくら説明を尽くしても、家族が当初から分娩が安全であると思っていれば、
結果が母体死亡である場合には、医療ミスではなくても、遺族に理解してもらう
ことは不可能に近い。誰かの責任にしなければやりきれない、娘や妻を失った無
念の思いは晴れないのであろう。現在では、母体死亡はまず医療裁判になるので、
面倒なことにはかかわりたくないとして、産科医を志望する医学生は減り続け、
また基幹病院特に公的病院からのベテラン医師、中堅医師の現場からの兆散が止
まらない。今回の無罪確定をうけても現実の産科医療崩壊は止まらないと思う。

私が現場にとどまっている理由は、自分では先輩達が血のにじむ思いをして取
得してきた産婦人科医療技術を次の世代に渡したいからである。医療技術は失う
のは簡単だが、今後取得することはもうできないと思う。日本の産婦人科は、外
科もそうだと思うが、技術的には世界的に見ても優れたものを持っていて、私た
ちは先輩から誇りを持って教わってきた。子宮癌における岡林術式―広汎子宮全
摘術、日本で完成された骨盤位分娩を安全に経膣的に行う方法、やはり日本の辻
先生が完成された様々な経膣的手術、その他多くの医療技術は、長い年月をかけ
て訓練され、自分でも努力して習得してきた。多くの産婦人科医が臨床を離れて
いく現場で、このような技術は急速に失われていくと思われる。もし将来的によ
い時代が来るとして、細々とでも炎が残っていれば、オリンピックの聖火のよう
にまた燃え上がる炎にすることができるかもしれないが、一度消えてしまえば二
度と火をおこすことはできないだろう、という思いが私を現場に留まらせている。
多くの外科系医師が私と同じ思いであろうと想像する。

産科医療は、短時間に急変して母子ともに危険な状態になることを他科の医師
にすら理解してもらうことが困難であるので、医療事故になる割合が高く裁判に
なることが多くても孤立しがちであったが、大野病院の事故については多くの医
師の同情と共感と危機意識の共有ができた貴重な経験であったと思う。今後も、
踏みとどまっている現場の医師は、より良い医療を提供するために積極的に議論
し、新しい医療体制を構築してゆきたいと考えているし、このような医師がいる
間に議論が煮詰まってくれることを念じている。しかし、それほど時間が残され
ているとは思えない。


(4)「何が起こったのか真実を知りたい」にこたえるために

医療事故が起きたと仮定すると、家族がその場に居合わせるということが日常
的には行われておらず、特に手術室の中であったりした場合には、その状況を正
確に家族に伝えることが現実にはできていない、という問題がある。医療裁判を
起こす理由として、「何が起きたのか真実を知りたい」という家族の願いがある。
裁判所は真実を裁判で明らかにしてくれるだろう、あるいは明らかにしてくれる
に違いない、という家族の期待がある。そして、家族の医療側への不信感として、
医師は嘘をついている、カルテの改ざんが行われている、医療者は口裏を合わせ
てかばい合っているに違いない、といった感情があるし、現在は、残念ながらそ
ういった事実もあるであろう。

しかし、ここで冷静になって考えて欲しいのは、「正直に何があったのか事実
を話してほしい。でも正直に話せば、罰を受けますよ。」という状況で事実を話
すということが、人間の性(さが)として有り得るのか、ということだ。有名な
ワシントンの桜の木の話は、お父さんの大事にしていた桜の木を誤って切ってし
まった、という事実があって、正直に話したら怒られるだろうから話したくなかっ
たが、正直に話したら、意外なことに褒められた、だから勇気を出して本当のこ
とを話せばいいことがありますよ、ということだ。後にアメリカの初代大統領に
なるくらいの人物であるから、普通の子供ではなかったであろうが、それでも結
果がまずくいっているときに正直に話すということはすごく勇気がいることだと
いう逸話があるくらい、何か結果が悪く出たのを自分で知っていて、正直に話す
ということは大変苦痛を伴うことである。「褒められる」というご褒美があるか
もしれないから、正直に話しなさい、と逸話はいっているのである。これがご褒
美どころか、正直に話せば話すほど自分が罰せられるという状況で、医療という
仕事をしているの(はあなたが悪いの)であるから、そのような罰則付きであろ
うが、逮捕され勾留されるかもしれないが、正直に事実を話さなければならない、
と言っているのが、現在の医療裁判の論理である。これでは、我々医療者は苦し
くて仕方がない。こんなつらい仕事はやめてしまおう、と言って現場を離れてい
るのである。人間の性(さが)を理解しないで制度を作れば、破たんするあるい
はうまく機能しないことは目に見えている。

いざ裁判になれば、自分に不利になる事実は話さなくても良い、ということで
人権が守られているので「黙秘権」が適応されるし、行使することも当たり前に
できる。医療者といえども日本国民であること、人権が守られている存在である
ことは何人も否定しようのない事実であろうから、医療裁判でも黙秘権は行使で
きる。しかしそうした場合には、「何が起こったのか真実を知りたい」という願
いは永遠にかなわないことになる。

人間性についての理解が共通認識でなければ、深い溝はいつまでも埋まらない。

まず何よりも、そこで働いている人・かかわったすべての人に事実をありのま
まに話してもらうことが絶対に必要だというのであれば、「事実を正直に話して
もらう」ためには、そうしたところで個人は不利な扱いを受けない、ということ
を共通理解としなければ無理だと思う。目の前に鞭を持っていて「正直に話せば
鞭で打ちますよ。」と言っていたら、人間は弱い存在であるので、誰も話しはし
ないだろう、という想像力を持ってほしいと思う。おおむね日本以外の国ではそ
うした制度になっていることは、理由があると考えて欲しい。ここで問題にしな
くてはならないのは、「医療事故」は本当にその個人だけの責任なのか、という
ことである。個人を罰すれば解決するのか、それが最終目的なのか、それが再発
防止になるのか、という点についても考える必要がある。裁判という手段は個人
を対象にするのであるから、どうしても個人を裁かざるを得ないが、それが最良
の手段であるのか、ということだ。

事実を知ることは基本である。その上で、なぜ起こったのかを皆で考えて、再
発防止をするためにはどうしたらいいかを考える、という道筋において、まず事
実を知るためには、そうすることで個人は不利な扱いを受けない、という大原則
を打ち立てて守らなければならない。もし、そういうことが共通理解になったら、
誰もカルテを改ざんしたりはしないだろう。嘘をつく必要も、お互いをかばいあ
う必要もなくなる。客観的に事実を知ることだけが真に必要であれば、事実を話
さないということに対して罰則を設ければよくなる。事実を話さないほうが不利
な扱いを受けるのであれば、事実を話さざるをえなくなるだろう。人間性として
は、その方がはるかに自然だ。

医療者への不信感が払拭されれば、もっとずっと医療事故についても受け止め
やすくなるし、その結果として事実確認も容易になり、補償についてあるいは再
発防止の話し合いにすぐ移れると思う。患者家族の悲嘆や悲しみを受け止める機
関は必要だと思うが、そこには失われたものへの悲しみはあっても、医療者への
不信感が生じなくなるだけ、まだ前向きな気持ちになりやすいのではないだろう
か。かかわった医療者も結果が悪くでれば平静ではいられない。人間であるし、
もともとそういう病気と向き合おうとして医療従事者になっているのである。動
揺し、悲嘆にくれているのは家族ばかりではなく、医療者もまた動揺し悲しみに
くれているのである。そういった経験がその後の仕事や人生に及ぼす影響も無視
できない。医療者もまた深く傷ついているのだ。医療事故や裁判をきっかけに、
それが有責になっても無責であっても、臨床医を辞めてしまう医師は後をたたな
い。こうして貴重な人材が裁判のたびに失われていく。不利な条件でも積極的に
患者の命を救おうとした医療者ほど、リスクのある治療を引き受けるので、結果
として医療事故にあいやすい。したがって辞めていく医師は深く傷ついて居り、
臨床現場に戻ることはない。これは大変な損失と言える。一人の熟練した医師を
育てるのには、大学医学部を卒業してからも、10年以上かかる。そう簡単に補充
できるような状態ではない。後に続く医師は、そうした現状を目の当たりに見る
ので、同じ道には進もうとしない。そうではなく、もし、共通した悲しみに向き
合うことが個人攻撃なくでき、医療裁判という手段で解決するという道がなくな
るのであれば、再発防止や保障の話し合いも積極的に進み、医療レベルの向上に
もすぐ取りかかれると思う。貴重な人材を失うことも少なくなるだろう。それな
のに双方を対立させ、感情的に憎ませ、怒りを持続させ、裁判を行っている間の
長い間に繰り返し現場を再現させることで、その感情的対立は否が応でも激しく
なる。医療事故が起きれば、医療側も当然反省したり後悔しているし、あの時に
こうしていれば良かったかもしれない、ということも当然考えている。そうした
思いから次により良い治療につなげることもできるかもしれないし、どうしたら
防げただろうか、という対策につながると思うが、裁判になれば、勝つことを考
えなければならず、そういう前向きな対策よりも目の前の裁判のことだけしか考
えられなくなる。裁判にかかわったことがある人であれば理解してもらえると思
うが、そのために費やすエネルギーは膨大でしかも負のエネルギーである。時間
もかかる。できるだけ短時間で事実を明らかにして、どうしてそういう事故が起
きたのかを検証できれば、次につながる状況が作れるのにと思うと、現在の状況
は実に残念と言わざるをえない。医療裁判は、双方にとって良いことは何もない。

被害者感情としては、「懲罰感情」「報復感情」があると思うが、医療者への
憎しみや怒りを、その個人に刑罰を与えるという最終目的に置き換える、個人を
罰するということが達成されるということで、家族は本当に満足するのだろうか。
あるいはそれが唯一無二の慰められる方法なのだろうか。医療者への憎しみや怒
り・懲罰感情・報復感情と「真実を知りたい」・「再発を防止したい」というこ
とと、両方の願いを一度に満足させ成り立たせることはできない。前者を徹底さ
せれば、おそらく医療現場に残る人間はだれ一人いなくなる。なぜなら人間は、
完全でもなく完璧でもなく誤りを犯す存在だからである。現在でも、外科系診療
科現場から医師は撤退し、残っている医師も手術を回避したり、少しでも危ない
治療や検査はやりたがらない状態になっており、そういう意味では医療内容的に
も医療崩壊が進んでいる。医師がいなくなるばかりではなく、その内容的にも崩
壊が進行している。大局的にみてどういう方法が真に国民のためになり、できる
だけ安全な医療をどうしたら再構築できるのか、感情的にならずに議論するべき
と考える。

医療の進歩について考えると、医療裁判がこれだけ増加していて委縮医療が進
んでいると、あらかじめ評価の定まった治療法しか提示できなくなるし、うまく
いかなかった症例を皆で共有して改善しようという動きも抑制される。そういう
事例を提示すること自体が危険であるので、誰も提示しなくなる。今もそのよう
な動きが進行している。つまり医療の進歩にも赤信号がともることになる。その
影響の大きさは、しばらく時がたたないと目に見えるような形にはならないだろ
うが、そうなったときには立て直すにも大変な時間と労力が必要になる。

医療事故が起きた原因が医療提供体制に問題があるのであれば、体制を改善し
なければならない。その責任は、その医療施設の設置者あるいは医療制度を整え
るべき立場にある国にある。改善すべきところは改善し、正さなければならない
ところは正さなければならない。ただ、その個人に問題があることも当然ありう
るが、その時には評価して研修する制度をつくるなり、その個人がその仕事にふ
さわしいか、免許剥奪を最終手段として、そういうことなどを判断することが必
要となる。医療に従事するにあたり必要な免許を付与しているのは国であるから、
当然国が中心になってそういった体制を整えるべきだと思うが、その時に判断す
る中心となるのは、専門家集団がそれにあたることが必要だろう。医師であれば
医師、看護師であれば看護師、薬剤師、検査技師、放射線技師、等々。どうして
も専門的判断が必要になるし、専門外の人間には理解しがたい事例は必ず存在す
る。専門家集団が責任をもって、その人物に対しての評価や行った医療行為に対
する判断をくだすにあたり、ここでまたお互いをかばいあうのではないかという
ことが不信感を持っていれば考えられる。しかし、私は徹底的な情報の開示、透
明性の確保がなされればそういうことはできないだろうと思う。専門家の中でも
良心的な人達というのは必ずいるので、情報が開示されていれば、明らかにかばっ
ていれば他から見てもおかしいので、少なくてもその時の医療レベルについて真
摯な議論はできる。議論の過程が公開されていれば、透明性が確保されているの
で、プライバシーには配慮するとしても、議論の質は落ちないだろうと思う。

医療界としても自浄能力が問われる事態となっており、全力を尽くして自浄能
力があることを証明しなくてはならない。今後、お互いの不信感を払拭して、不
必要で傷つけあい、真実を明らかにするには実に不毛な裁判を避けることができ
るのであれば、自浄能力をいかんなく発揮して、このような制度を構築すること
は、真にやりがいのある施策となるであろう。立法・行政・司法とも協力して、
このような誰にとっても有益な制度を構築するために、医療界あげて英知を尽く
し、新しい制度を作るべきだと思う。

医療という自分の仕事を利用して、故意に人を傷つけたり、死に至らしめたり
することは明らかに犯罪であるので、今までの議論とは一線を画さざるを得ない。
こういったことが疑われる場合には、警察の捜査が必要であろうが、警察への通
報を誰が行うかという問題は残る。家族がいきなり警察に通報するというのも不
自然であり、通常は医療施設に訴えて判断してもらったり、調査してもらったり
するのが普通であろう。その上で「この事例は医療事故ではなく犯罪だろう」と
か、故意に傷つけたり死亡させたりした疑いがあるのであれば、警察の捜査がは
いることになるのが自然だろうし、その際に警察に通報するのは、医療施設が行
うことになるのが、家族が納得する経過だろうと思う。ただし、この辺について
は、まだ議論の余地があるであろう。


(5)病院勤務医師の労働環境の改善が急務

およそ医師という職業が国家資格として認められたのは日本では明治時代から
であり、それほど歴史があるわけではないが、その当時は医師と言えば開業医を
指していた。しかも開業医は全員産婦人科医でもあり分娩を扱っていた。例えば
今年生誕100年を数えるカナダの作家ルーシー・モード・モンゴメリーが書いた
「赤毛のアン」には、アンの結婚相手のギルバートという医師が出てくるが、彼
は日常的にお産に呼ばれていて、いつも疲れている。また「風と共に去りぬ」は
南北戦争さなかで南部の敗戦が濃厚になったころのアトランタという都市が舞台
であるが、主人公のスカーレットは、従妹のメラニーがお産になるといって野外
で傷病兵を治療している医師を呼びに行っている。約140年前のことであるが、
当時病院勤務医はいなかった。その後、医療の中身も劇的に変化して病院勤務医
が出現して、その数も多くなり、開業医と病院勤務医の比率も変化した。たとえ
ば産婦人科であれば現在は病院勤務医のほうが多い。病院で提供する医療と、開
業医が提供する医療はどの科でもそれぞれ異なるが、その内容も年々変化してい
る。このような状態であるが、病院の医師定数は旧態依然としていて少なく、実
際の医療行為の量に比して不足している。医師以外の医療従事者も不足している。
家庭や地域での怪我や発熱などへの初期治療対応能力の衰えや、高齢者と同居し
なくなったからなのか、高齢者の知恵が活用されなくなったなどの理由があると
は思うが、「些細なことでも何でも病院へ」という流れが生じた。これほど多数
の救急患者を診る状態になったのも最近のことである。であるから、医師の労働
環境については、以前とは全く異なっている。しかし、勤務条件を改善する努力
についてはまったく行われてこなかった。ヒポクラテスの誓いにあるように「金
銭的なことは求めないという意識」、「医は仁術」「貧しい患者からは報酬は受
け取らない赤ひげのような医師が理想」という意識が、医師個人の経済的なこと
や勤務条件について交渉したり不満の声を上げるのを禁じてきた。「白い巨塔」
で描かれたような大学医局のあり方や、大学教授の絶対的権威と存在のもとで、
研修中の医師は医局の駒として動かされ、教授が決定した派遣先には異議を唱え
ないことという暗黙の了解のもとに、勤務条件の悪い公的病院・自治体立病院に
も派遣されてきた。医師が、医局の奴隷のような状態に甘んじた結果として地域
の医療が維持されていたという側面はある。大学教授や病院長など医師のトップ
クラスが、病院勤務医や大学病院勤務医の勤務条件を改善する方向に動いてくれ
ることもなかった。この状態が平成16年度からはじまった「新臨床研修医制度」
で壊れたために、まず勤務条件の悪い病院から医師引き揚げとなり、医師不足が
明らかになった。大学医局や教授の権威も落ちていたため、医師が赴任したがら
ない病院から医師不足が始まったということもいえる。24時間365日の勤務を余
儀なくされる激務の産科・救急・麻酔・小児科などから、真っ先に医師不足が露
呈した。

医師側の事情だけではなく患者側の意識の変化もある。以前のような「パター
ナリズム」が支配する医療の状況では、患者の権利を主張することもできなかっ
た。患者の権利意識の向上は、アメリカから始まった黒人や女性の解放をめざす
「市民運動」の流れをうけたものと考えられるが、それ自体は大変喜ばしいこと
であると言える。患者の「自己決定権」や「納得と同意」にもとづく医療の提供
については、医療の質の向上や均質化にも貢献し良いことだと思う。しかし、実
際の臨床現場では、自己決定に慣れていない患者に対して、医学的知識も乏しい
ために説明にも時間がかかったり、本人の病気への理解が困難であったりして、
混乱しているところもある。いろいろな意味で、現在は過渡期なのだと思う。今
後、良い方向への流れとなるような努力が双方に必要だと認識している。

現実の病院勤務医の生活について述べたい。ある基幹病院の産婦人科医員の時
間外労働は過労死ラインと言われる月に80時間の約2倍の160時間を数える。つま
り時間内労働を含めると月320時間在院していることになる。1か月24時間×30日
=720時間のうちの320時間ということは、生きている時間のおよそ44%、半分近
くを病院で過ごしているということになる。その中には一端帰宅しても、患者が
急変したり、救急手術のために再度呼び出される時間が含まれている。が、救急
手術に備えて自宅で待機する「オンコール制度」というのがあって、その時間は
含まれていない。待機時間を含めて拘束時間を計算すると、人生の大部分の時間
を仕事に費やしていることになる。精神的な拘束感覚は、実際の勤務時間以上だ
が時間数にはあらわれない。これでは正常な人間の生活や、家庭生活は営めない。
特に日本では働く女性への支援が他の諸外国に比べてかなり貧弱であるので、女
性医師は妊娠・出産を契機に現場にとどまることは困難だ。これは労働基準法で
定められた週40時間労働の約2倍という長時間労働である。もし労働基準法を順
守するのであれば、在院時間だけで計算すると医師数は少なくても2倍必要だ。
しかしそのうちの半分は夜の仕事であるので、夜勤を考えて交代制にすれば、医
師数は2倍以上必要となる。現在、その時間外労働のほとんどの部分は無報酬で
あって、「ただ働き」である。医長・部長といった管理的立場の医師も、仕事内
容は管理ではなく外来・手術等実際の臨床をしているが、時間外労働への対価は
なく「名ばかり管理職」でもある。現在の病院勤務医は労働時間やその仕事の質
やリスクに見合わない低賃金労働者である。しかし病院経営は7割が赤字となっ
ており、特に自治体立病院では8割が赤字経営と言われていて一般会計からの繰
り入れをいれても赤字であることも珍しくないし、そのほとんどは人件費である
ために、医師数の増加も賃金改善もできない。

また逆に、労働実態に合わせて医師定数の増加を定めれば、ほとんどの病院は
それだけの医師を確保できないために廃院せざるを得ない。したがって病院勤務
医は、根本的に勤務条件を改善することもできない。しかもこれほどの長時間労
働を低賃金で働いていても、ひとつ医療事故があれば裁判にかけられて、民事で
あれば多額の賠償金を支払わされるし、刑事では逮捕・勾留される可能性がある。
これほど割に合わない仕事はないとして、産科をはじめとする激務の病院勤務医
が職場を放棄しはじめたのが、医療崩壊の本質である。すべてを今のままとして、
医師だけに負担を強いる状態では、過労のため集中力の低下が起こり、ますます
医療事故や医療過誤がおこりやすくなる。また、医療側にも、医療事故を起こす
のではないかという不安やあるいは患者からのクレームの増加に対する精神的負
担も大きくあり、厳しい医療現場から逃げ出してもいるし、うつ病などの病気で
働き続けられなくなっている医師も多い。良質な医療を提供するためには、まず
提供側の人間は心身ともに健康でなければならないか、あるいは健康を維持でき
るような労働条件でなければならないだろう。多くの病院勤務医が過労死をした
り、過労のために自殺を余儀なくされたり、うつ病になったりしている状態で、
どうして良質な医療提供ができるだろうか。このような労働条件のもとで働いて
いる医師に一瞬のミスも許さないというのは、あまりに過酷であるし、現実的で
もない。まず、勤務条件の改善と医師不足の改善をしてからはじめて医療事故の
ないあるいは少ない職場が実現できる。

そのためには病院でしかできない治療や検査に関しては、少なくても病院経営
が成り立つような保険点数を付与するべきである。入院診療にも相応の対価を支
払い、十分な医療スタッフを確保できるようにするべきである。医療費全体のパ
イを増やして、患者さんは安全で安心な医療を受けられるように、医師は現場か
ら逃げ出さなくても済むように、そのための人員配置ができるような診療報酬を
設定するべきである。これから日本は未曾有の高齢化社会に突入するが、高齢者
は自分が病気になった時に、快適に過ごせるような環境を確保するためには、で
きる人はそれなりの経済的負担をすると思う。高齢になれば、お金儲けには関心
が低くなり、健康問題には関心が高くなる。それなりの環境で安全で快適な医療
を受けるためには、負担をいとわない人も多くいるだろう。医療費の高騰を防ぐ
というより産業として育成すると考えれば良い面もある。医療周辺で生じるサー
ビスをビジネスチャンスと考える人も出てくるだろう。新たな雇用の創出もでき
るだろう。国民は医療への投資は容認すると思う。何と言っても健康が維持でき
なければ、働くこともできないし、人生を楽しむこともできない。病気になった
らすべてを失ってしまうのではなく、また健康を取り戻して働くことができれば、
税金も納めることもでき、国は潤うわけであろう。医療費は抑制するばかりでな
く、サービス産業と考えて発展的ににとらえるように出来ないのか、発想の転換
ができないのかと思う。


(5) 最後に・・信頼に基づいた医療を再構築するために

どのような仕事でももちろんそうだと思うが、とりわけ医療は医療提供者側と
医療受給者側との信頼関係がなければ成り立たず、成果をあげることもできない。
しかるに現在のようなお互いに相手に対する不信感に満ちている状態で、仕事を
してゆくことはできないし、成果を上げることはできないだろう。このような状
態が続くことは、双方にとって不幸で不利益以外の何物も生み出さないことは、
少し考えればわかることだ。なぜこのような状況になったのかは別として、対立
を乗り越えるためには、相手を理解できなければ乗り越えることもできないだろ
う。医療提供者側の人間も医療受給者側になることもある。医療受給者側の人間
も、医療提供者が身近にいることもあるだろう。お互いを理解しあうことは不可
能なのだろうか。相手の立場に立って考えることはできないだろうか。あるいは
相互理解を阻むものは何なのか。

今まで考えてきた観点からの提案をしたいと思うが、前提として以下のことが
理解されなければならないと考える。


≪前提とする事項≫

「医療の歴史は試行錯誤であり、歴史的に進歩してゆくものであるが、現在も
またその途中である」

「日本の医療の世界の中での位置づけは、低医療費・医師不足にもかかわらず
質量ともに世界のトップクラスの医療提供を実現している」

「低医療費の中身は、病院勤務医師や看護師などの数が少なく、総じて人件費
が低額であることが大きい」

「人間は不完全な生き物であり、常に完璧を要求しても実現できない。」

「個人の問題だけではなく、体制の問題にする必要がある。」

「真実を知ること・再発を防止することと懲罰感情・報復感情とは両立しない」

「医療は本来障害的・致死的仕事であり、それを不完全な人間が行うことが医
療の本質そのものである」

「医療事故は起こした側も、受けた側同様に悲嘆にくれ悲しんでおり、その後
の人生や仕事も左右する。悲しみを共有し、短時間に事実を知り、対策を立てる
ことが共通の利益である。」

「現在進行している医療崩壊を食い止めることは国民的課題であるし、お互い
の利益でもある」

「信頼関係を構築しなおさなければ、満足のいく医療を受けたり提供すること
はできない」


≪具体的な提案について≫

「医療事故が起きたとして、事実を正直に話せるような体制の実現―話すこと
が個人の不利にならないようにする」

「医療事故は死亡例のみならず、すべての事例を対象とする」

「話された事実に基づいた専門家集団による調査の施行と報告」

「この段階であまりに些細な事例は排除される可能性を含む」

「医療事故を受けた側の悲しみに共感し傾聴する機関の存在」

「専門家集団による調査経過・調査結果の開示。その場合の透明性を確保する
必要性」

「専門家集団の自浄能力の発揮・自律性の確保」

「再発防止策の提言と実現」

「犯罪との区別と警察の関与について」

「医療事故被害者への経済的補償」

「悪質あるいは高度過失事例を行った医療者の評価と研修、免許の取扱につい
て」

「立法・行政・司法との対等で真摯な協議の努力」

「医療提供者の健康被害の防止と勤務環境の整備と待遇改善」

「病院経営の健全化とそれによる適正な人員配置」

「信頼関係の構築に向けての相互の努力」等


医療は提供者側と受給者側相互の信頼関係に基づいた契約関係であるので、
現在のような不信感に満ちた関係では、実際の行為の医療崩壊だけではなく、
信頼関係の崩壊がその本質になってしまうだろう。何とかこれを払拭して、新し
く愛情と英知に満ちた医療制度を作り、後世に残さなければならない。

これから生まれてくる子供たちや、育ってくる若い世代に向けて、医療提供者
側と医療受給者側、双方が100点満点ではなくても、それなりに満足できる体制
を再構築するために、今後より一層努力してゆかなければならないと考える。

以上

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[関連学会情報] 第53回日本未熟児新生児学会学術集会

2008年10月29日(水) 19:23

第53回日本未熟児新生児学会学術集会
■会期:2008年10月30日(木)~11月1日(土)
■会場:札幌コンベンションセンター(札幌市)
■会長:市立札幌病院総合周産期母子医療センター新生児科 服部 司先生

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[過去のアンケート] 「こども健康倶楽部」開設8か月後の利用状況

2008年10月18日(土) 09:07

「こども健康倶楽部」に新しく登録された方にお答えを御願いします。  あたなたの状況を教えてください。  (註)これと同じアンケートを1~2月に行いました。  そのときにご回答くださった場合は、今回は回答なさらないでください。 (2008年9月15日~)

自分の子供が先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)である。
78%
14人
身内(または知り合い)に先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の子供がいる。
6%
1人
教師や医療従事者である。
0%
0人
自分が先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)または甲状腺疾患を患っている。
0%
0人
その他
17%
3人

「こども健康倶楽部」開設後、8か月がたちました。その後、1か月間の新規登録者の状況について、アンケート調査をさせて頂きました。ご協力有り難うございました。

サイトの開設当初も同じ調査をさせて頂きましたが、そのときはお子さんが先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)である保護者のかたの登録が80名(85%)という結果でした。今回は、この1か月間にサイトを見て頂いて新規登録された方々が回答して下さったのだと思われますが、同様の保護者のかたが14名(78%)で一番多いという結果でした。

サイトを開設してからの利用状況を、Google AnalyticsというGoogleの提供しているサービスを使って分析していますが、この9か月間ほぼ一定のアクセスがあり、広く利用されているものと考えています。

今回のアンケート結果も、そうした利用状況を反映していると考えています。

次回は、サイト開設1周年となる2009年1月下旬に同様のアンケートを行いたいと思います。

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[関連学会情報] 第55回日本小児保健学会での発表

2008年10月07日(火) 05:29

「子どもの病気に関するインターネットを利用した情報提供-情報提供を受ける側との協働作業-」という演題名で発表してきました。

そのスライドのPDFファイルを載せておきます。

「こども健康倶楽部」の意義についての発表です。会場の方からは「具体的には、どのように協働作業を行ってきたのか」という質問があり、この点に関心を持っていだけたことと思われます。

添付ファイル:

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[関連学会情報] 第42回日本小児内分泌学会学術集会での発表

2008年10月07日(火) 05:15

「こども健康倶楽部」のアンケート機能について「医療情報サイトのアンケート機能を利用した先天性甲状腺機能低下症診療における問題点の解析」という発表を行ってきました。

ポスターのPDFを載せておきます。

添付ファイル:

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[お役立ち情報] 神経芽腫の遺伝子異常からのスクリーニングの有効性を実証

2008年09月29日(月) 16:26

平成20年9月29日
記者会見のご案内
神経芽腫の遺伝子異常からスクリーニングの有効性を実証
―予後良好な腫瘍の一部は、予後不良な腫瘍に変化している―

日本が世界に先駆けて1984年から実施し2003年に休止された、生後6カ月の乳児に対する「神経芽細胞腫検査事業」について、その有効性を検証し、本年4月に、この事業が死亡率を半減させていたことを発表した広島大学の檜山英三教授を中心とする研究グループは、自然治癒する腫瘍まで検査事業(スクリーニング)で診断し治療しているという『過剰診断』の問題を検証するため、日本と外国の神経芽腫症例のデータを比較した結果、死に至る悪性度の高い神経芽腫は、悪性度の低い神経芽腫からも発生することを解明しました。本研究成果は、10月6日にドイツで開催される第40回国際小児がん学会で発表します(日本時間10月7日)

今回、檜山教授らは、厚生科学研究の「登録症例に基づいた神経芽細胞腫マススクリーニングの効果判定と医療体制の確立」プロジェクトで構築した神経芽腫データベースと、INRG(国際神経芽腫リスク検討グループ)のデータベースを比較しました。スクリーニングを行っていない時期の罹患率や死亡率は、外国の値とほぼ同様でしたが、スクリーニング施行中は、生後6-11カ月で診断される症例が増加する一方、2才以降は明らかに減少していました。また、このがんの悪性度を決定する最も大きな遺伝子異常であるMYCN遺伝子の増幅がみられる症例の頻度も、スクリーニング中で明らかに減少しており、これが死亡率の低下に関与していることがわかりました。MYCN遺伝子の増幅した症例がスクリーニングを行っていない欧米に比べて少ないことは、この遺伝子異常は、腫瘍の進行とともに獲得されることを示しています。従来、悪性度の高い腫瘍は、悪性度の低い腫瘍とは別の経路で発生すると考えられていましたが、そうではないことが示されました。
この成果は、これまで『過剰診断』と推定されていたものの一部は「悪性度を増すリスクのある腫瘍」の早期診断で、早期発見こそが神経芽腫の有効な治療戦略である可能性を示しています。そのためのスクリーニングのあり方を再評価する必要性もあります。

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[論文] 禁煙に関する声明文

2008年09月18日(木) 11:50

日本医師会が「禁煙に関する声明文」をだしました。2008.9.16

禁煙に関する声明文

喫煙は、肺がんをはじめとする多くのがんの原因となるほか、慢性気管支炎や肺気
腫などの慢性閉塞性肺疾患や、心筋梗塞や脳卒中などの心・血管系疾患の原因となる
ことが国内外の研究によって確立しています。また、喫煙者のみならず受動喫煙にさ
らされる周囲の人たちに肺がんや心筋梗塞、胎児を含めた発育障害、老化など多様で
重大な健康障害をもたらします。さらに、たばこに由来する医療費の増加や、火事を
はじめとする社会的損失等、甚大な影響を及ぼします。
我が国は、平成17年2月に発効したWHOたばこの規制に関する世界保健機関枠
組み条約(FCTC)の締約国となっています。FCTCの目的は、「たばこの消費及びた
ばこの煙にさらされることが健康、社会、環境及び経済に及ぼす破壊的な影響から現
在及び将来の世代を保護すること」です。喫煙率の低下、特に若年者や女性における
喫煙率の低下と受動喫煙の防止に取り組むことは、極めて重要かつ喫緊の課題であり、
国としての責務であると考えます。
日本医師会でも、平成15年に「禁煙日医宣言」を採択し、会員の喫煙実態調査、
医療機関における禁煙対策の調査を継続的に実施し、また資料やポスターの作成、配
布、医師会館の禁煙等様々な禁煙推進活動に取り組んでいます。
今般、神奈川県において受動喫煙による健康被害を未然に防止し、県民の健康の確
保を図るため、県、県民、保護者及び事業者の責務を明らかにした「神奈川県公共的
施設における受動喫煙防止条例(仮称)」骨子案が発表されました。不特定多数の者
が利用する公共的施設における受動喫煙を防止する内容で、禁煙社会の実現に向けて
大きく踏み出すものとして、高く評価されます。今後、同様の取り組みが全国に広が
ること、そして職場における受動喫煙防止の取り組みが推進されることを、日本医師
会としても期待し協力したいと考えています。
喫煙開始年齢の若年化と女性の喫煙率の上昇は、個人の健康問題にとどまらず、社
会的にも大きな課題です。若年者の喫煙率低下には、幼小児期からの喫煙防止教育と
あわせて、職場・公共の場所の禁煙とたばこの価格を上げることが有効な手段とされ
ます。日本のたばこ価格は欧米に比較して安く、たばこ税の値上げにより価格を上げ
ることで喫煙率、特に若年者の喫煙率を低下させることは、健康の保持増進に寄与す
るだけでなく、たばこの害による社会的負荷を軽減するという点で、日本の将来にと
って重要な意味を持っています。

日本医師会では、今後、以下の取り組みを進めます。

1, 医療機関、医師会における全面禁煙の徹底
2, 禁煙治療・禁煙支援体制の整備
3, 喫煙防止教育の推進
4, 若年者や女性の喫煙抑止のための、たばこ税・価格の引き上げ
5, 職場・公共の場所における喫煙の法的規制の推進

平成20年9月16日
日本医師会会長
唐 澤 祥 人

添付ファイル:

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[論文] 「医師の職業倫理指針」改訂

2008年09月10日(水) 18:19

「医師の職業倫理指針」改訂されました。PDFファイルを載せておきます。

添付ファイル:

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[論文] コーヒーはご注意(Altered Intestinal Absorption of L-Thyroxine Caused by Coffee)

2008年09月05日(金) 18:34

Salvatore Benvenga, Luigi Bartolone, Maria Angela Pappalardo, Antonia Russo, Daniela Lapa, Grazia Giorgianni, Giovanna Saraceno, Francesco Trimarchi. Thyroid. March 1, 2008, 18(3): 293-301. doi:10.1089/thy.2007.0222.

Objective: To report eight case histories, and in vivo and in vitro studies showing coffee's potential to impair thyroxine (T4) intestinal absorption.

Design: Of eight women with inappropriately high or nonsuppressed thyroid-stimulating hormone (TSH) when T4 was swallowed with coffee/espresso, six consented to the evaluation of their T4 intestinal absorption. This in vivo test was also administered to nine volunteers. In three separate tests, two 100 μg T4 tablets were swallowed with coffee, water, or water followed, 60 minutes later, by coffee. Serum T4 was assayed over the 4-hour period of the test. Two patients and two volunteers also agreed on having tested the intestinal absorption of T4 swallowed with solubilized dietary fibers. In the in vitro studies, classical recovery tests on known concentrations of T4 were performed in the presence of saline, coffee, or known T4 sequestrants (dietary fibers, aluminium hydroxide, and sucralfate).

Main outcome: For the in vivo test, average and peak incremental rise of serum T4 (AIRST4 and PIRST4), time of maximal incremental rise of serum T4 (TMIRST4), and area under the curve (AUC) were determined. In patients and volunteers, the four outcome measures were similar in the water and water + coffee tests. In patients and volunteers, compared to water, coffee lowered AIRST4 (by 36% and 29%), PIRST4 (by 30% and 19%), and AUC (by 36% and 27%) and delayed TMIRST4 (by 38 and 43 minutes); bran was a superior interferer. In the in vitro studies, coffee was weaker than known T4 sequestrants.

Conclusion: Coffee should be added to the list of interferers of T4 intestinal absorption, and T4 to the list of compounds whose absorption is affected by coffee.

添付ファイル:

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[過去のアンケート] 新生児スクリーニングを自費でするとしたら?

2008年09月05日(金) 18:01

 大阪府が問題提起したように、財政難などを理由に、新生児マススクリーニングを公費(税金)で行わなくなる地方自治体が、現れる可能性があります。また現状では、新しい病気のスクリーニングを公費で行うことが困難と考えられ、その場合には「自己負担」が導入される可能性もあります。/  現実に、米国では州によっては無料(公費負担)のところもあれば、60ドル程度(7千円くらい)保護者が支払うところもあります。お隣、韓国でもタンデムマススクリーニングが日本円にして1万円くらいとの情報もあります(先天性甲状腺機能低下症については無料です)。/そこで質問です。かりに先天性甲状腺機能低下症のスクリーニングを自己負担として行うとしたら、あなたの立場ならいくらくらいが適切だと思いますか?/ちなみに病院でTSHの測定をすると、検査料だけで1,150円です(以前はもっと高額でした)。04/06/2008~

1,000円まで
28%
13人
1,000~2,000円
34%
16人
2,000~3,000円
30%
14人
3,000円以上
9%
4人

大阪府の予算削減案は幸い撤回されましたが、今の日本の新生児マススクリーニングの基盤が、非常にもろいものであることが今回の「大阪問題」で明らかになりました。

ちょうど手元に届いた「日本小児科医会ニュース No.46」の中に、「内藤壽七郎記念賞」という小児科医にとって非常に名誉ある賞をうけた岩手県の小川英治先生が次のようなことを書かれていました。

「時代は遡るが、内藤先生は愛育村という名前のモデル村を「乳児死亡率が高い地域」として全国5ヵ村に指定したのがその活動の始まりであった。1936年(昭和11年)のことである。当時世界的先進国の中で乳児死亡率が100を超えていたのはトルコと日本だけであったという。今では考えられないことである。」

厚生労働省が平成19年の「人口動態統計(確定数)の概況」をホームページに公開しました。その中に1899年(明治32年)からの人口動態総覧の年次推移が示されています。出生千対の乳児死亡率は1899年が153.8、1900年が155.0、その後は改善するどころか1918年(大正7年)がピークで188.6となり、やっと下がり始めます。1936年は確かに116.7で、1939年の106.2から1940年の90.0に劇的に下がり、あとは第二次世界後の混乱期にも再上昇することなく急速に低下していきます。1975年(昭和50年)が10.0で翌年、9.3ととうとう一桁となり、2007年(平成19年)は2.6と世界最低(つまりは世界一乳児が死なない国ということです)の数字を示しています。

経済社会データランキングというサイトのデータによると、2000-2005年の統計で乳児死亡率が最も高いのはアフリカのシエラレオネで165.0、2位がニジェールの153.0。シエラレオネの女性の平均寿命は42.0歳(最も短い国はスワジランドの33.4歳)。

同じサイトの情報では、日本が急速に経済発展を遂げる直前の1950-1960年では1位が東ティモールの253.0、シエラレオネは3位で231.5、ドイツは171位で44.5、日本が172位で44.0、最も良い192位はスウェーデンで18.5。

2000-2005年ではエチオピアがちょうど100.0で22位、10.0は7ヵ国あり138位(マレーシアやラトビアなど)。

長い歴史からみれば、日本で子どもが死ななくなったのは、ほんの100年以内の話であり、世界に目を転じれば100年前の日本と同じ現実が「今まさに」存在しています。

私たちが次の日本を担う子どもたちに何を残すべきか、もう一度真剣に考えるべき時代だと思われてなりません。




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[関連学会情報] 第35回日本マス・スクリーニング学会の新聞記事

2008年09月02日(火) 11:28

マス・スクリーニング学会で行われた「マススクリーニングで結ぶ小児科医、検査、行政及び患者家族の連携」というシンポジウム(8月29日16:10~17:45)の様子が、地元の山陰中央新報で紹介されていました。
記事をPDFにしたものを載せておきます。

添付ファイル:

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[関連学会情報] the 2008 SSIEM Annual Symposium

2008年06月04日(水) 19:33

the 2008 SSIEM Annual Symposium
■会期:2008年9月2日(火)~5日(金)
■会場:LISBOA CONGRESS CENTRE、リスボン(ポルトガル)
■会頭:Isabel Tavares de Almeida

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[過去のアンケート] 「こども健康倶楽部」の携帯対応について

2008年05月20日(火) 15:24

「こども健康倶楽部」の携帯対応についてのアンケート調査/次のようなアンケートを行います。あなたの考えに一番近い選択肢を選んでください。/できる限り多くの回答をお願いします。(2008/03/05~)

携帯対応は必要ない。
47%
18人
「先天性甲状腺機能低下症講座」だけ携帯から見られれば十分である。
0%
0人
「講座」だけでなく、情報ルームやサポートルームも携帯から見たい。
5%
2人
一般のかたが見られる画面だけでなく、コミュニティルームも携帯対応にして欲しい。
13%
5人
アンケートルームも含め、全てを携帯対応として欲しい。
34%
13人

「子ども健康倶楽部」の携帯対応について、約2か月間アンケートをさせていただきました。

思ったより回答数が少なかったですが、必要ない 18人、なんらかの形で携帯対応希望が 20人と、微妙な結果でした。

サイトを作った際のメンバーでの話し合いでは、まずはサイトの充実を優先し、携帯対応などはその後にしよう、という結論でした。


今回のアンケートで携帯対応の希望が確かにあることはわかりましたが、サイトの開設から約4か月がたち、内容の充実にかける時間のほうが大切ということを実感していますので、当面は「携帯対応せずに」いきたと考えます。

どうぞ私たちの考えをご理解頂きたいと思います。

携帯対応以外にも、利用者の皆様の声を、サイトの改善に反映していきたいと思いますので、時々行うアンケート調査へのご協力やあるいは掲示板を通してのご意見など、これからもよろしくお願い申し上げます。 

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[よくある質問] 甲状腺機能低下症の治療はレボサイロキシンで十分

2008年03月15日(土) 06:18

先天性甲状腺機能低下症を含んだ甲状腺機能低下症の治療薬は「レボサイロキシン」です。

甲状腺から分泌されるホルモンは、トリヨードサイロニン(T3)とサイロキシン(T4)の2種類であり、しかも体の細胞に直接働くのはT3のため、甲状腺ホルモンとしてはT4しか含まれていないレボサイロキシンだけで大丈夫か、と疑問が浮かびますが、実は体の中のT3のうち甲状腺から直接分泌されるのは約20%だけで、残りはT4からヨードが一つとれるなどしてT3に「変換」されたもののため、T4製剤だけで十分ということになっています。

最近、JAMA(米国医師会医雑誌)に「Triiodothyronine Levels in Athyreotic Individuals During Levothyroxine Therapy」という論文が載り、Conclusion In our study, normal T3 levels were achieved with traditional LT4 therapy alone in patients who had undergone near-total or total thyroidectomy, which suggests that T3 administration is not necessary to maintain serum T3 values at their endogenous prethyroidectomy levels.つまり「甲状腺機能低下症の治療はレボサイロキシンで十分」と改めて結論されていましたので、関連論文も含め以下、載せておきます。

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[過去のアンケート] 甲状腺機能低下症の治療薬

2008年03月15日(土) 06:03

お子さんの甲状腺機能低下症の治療薬として、「チラーヂン末」(乾燥甲状腺末)を処方されたことがありますか?

「チラーヂン末」を今も処方されている。
3%
1人
以前、「チラーヂン末」を処方されたことがあるが、今は「チラーヂンS」に変更されている。
11%
4人
最初から「チラーヂンS」が処方されている。
76%
29人
「チラーヂン末」や「チラーヂンS」以外の薬が処方されている(病型診断のときなどのチロナミンは除きます)。
0%
0人
現在、子どもは甲状腺機能低下症の薬は服用していない。
8%
3人
私(回答者)は患者の親ではない。
3%
1人

繰り返しになりますが、先天性甲状腺機能低下症を含んだ「甲状腺機能低下症」の治療薬は、レボサイロキシン(商品名で言えば、「チラーヂンS」など)です。

「チラーヂンS」と似た名前の薬が「チラーヂン末」ですが、情報ルームで解説しているように、この二つは全く違う薬です。

30年前の先天性甲状腺機能低下症のスクリーニングが始まった頃は、甲状腺機能低下症の治療にまだ「チラーヂン末」が処方されていましたが、その後は原則として「チラーヂンS」となっています。

しかし、「薬局でチラーヂン末が処方されましたが、大丈夫でしょうか」という相談メールを頂いたことから、「お子さんの甲状腺機能低下症の治療薬として、「チラーヂン末」(乾燥甲状腺末)を処方されたことがありますか?」というアンケートをとらせて頂いたところ、このような結果となりました。

「チラーヂン末」から「チラーヂンS」に変更された方が4人(11%)もおられたのは驚きですが、今も「チラーヂン末」のかたが1人おられたのは「衝撃的」です。

回答された方の勘違いかもしれませんが、なるべく早く薬の名前、成分を「確認」して、本当に「乾燥甲状腺末」「チラーヂン末」であるなら、「チラーヂンS」に変更して頂くことを勧めます。



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[過去のアンケート] 「健やか親子21」の認知度

2008年03月15日(土) 05:48

「健やか親子21」はご存じでしょうか。

「健やか親子21」に関わっている。
2%
1人
「健やか親子21」のホームページ(サイト)を既に見たことがある。
5%
3人
名前は聞いたことがあるが、これまでホームページは見たことがない。
16%
9人
「健やか親子21」について初めて聞いた。
77%
44人

2008年02月07日(木) のサポートルームに「健やか親子21」のことを書き込んでみましたが、その後のアンケートで皆さんの中での「認知度」(知られ具合)が非常に低いことが分かりました。

「健やか親子21」の ホームページには、「母子保健は生涯を通じた健康の出発点であり、 次世代を健やかに育てるための基盤となるものです。『健やか親子21』は21世紀の母子保健の主要な取組を提示し、 みんなで推進する国民運動計画です。」と書かれていますが、残念ながら本当の意味での「国民運動」にはなっていないようです。

それと同じことで、「健やか親子21」の大本である 「健康日本21」が、現在話題となっている「特定健康診査・特定保健指導」、いわゆる「メタボ健診」とつながっていることも、ほとんど知られていないかもしれません。

日本は「法治国家」(「放置国家(ほうちこっか)」ではありません、ねんのため)ですから、辞書(大辞泉)によれば「国民の意思によって制定された法律に基づいて国政が行われることを原則とする国家」ということになり、国が行う多くのことは「法律」として定められます。

しかし、政治論争になりそうな法律のこと(例えば「イラク特措法」)はメディアは好んで取り上げますが、実はより国民への影響が大きい、「健やか親子21」のことや関連する法律のことなど、あまり取り上げませんから自ずと認知度が低いのでしょう。

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[お役立ち情報] 「健やかな子育てを支える仕組みづくりのために」

2008年03月09日(日) 01:50

◆平成19年度厚生労働科学研究子ども家庭総合研究事業公開シンポジウム
「健やかな子育てを支える仕組みづくりのために」(2008年3月7日/東京都)

発表に使ったスライドと原稿を以下に載せておきます。

添付ファイル:

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[論文] 喫煙と甲状腺疾患

2008年03月01日(土) 22:22

タバコ(喫煙)が人の健康障害をもたらすことは、誰もが知っていることですが、喫煙が甲状腺機能を悪化させたり、甲状腺疾患を引き起こすことは、あまり知られていないかもしれません。

タバコの甲状腺機能に及ぼす影響については、10年以上前から欧米の様々な論文として報告されています。
参考までに、甲状腺機能低下症への影響を報告した1995年のNew England Journal of Medicine(世界で一番有名な臨床医学雑誌)の論文とバセドウ病(甲状腺機能亢進症)を悪化させることを多数の論文から明らかにした2002年の論文を載せておきます。

添付ファイル:

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[よくある質問] 「チラーヂンS」と「チラーヂン末」は違う薬です。

2008年02月20日(水) 15:21

先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の治療に使われる薬は、一般名:レボチロキシンナトリウム、商品名:チラーヂンSまたはレボチロキシンNa錠であることは、すでに情報提供しています。

「チラーヂンS」と似た名前の薬として「チラーヂン末」があります。これは成分名(一般名)が「 乾燥甲状腺」で、動物(ブタ)の甲状腺を原料とする天然の甲状腺ホルモン薬(T3、T4)です。Lesson07に書いているように、「T3とT4の両方が含まれていることや、また生物製剤のため成分が一定せず、甲状腺ホルモン濃度が安定しないことなどから、今は使いません。」。

30年ほど前、クレチン症の新生児マススクリーニングが始まった頃は、この乾燥甲状腺末しか市販されていませんでしたので、それ以前に医学部を卒業して、医師になった年配の先生の中には、甲状腺ホルモン薬=乾燥甲状腺末という知識しかないかたがいる可能性もありますが、似て非なる薬ですので、注意が必要です。

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[過去のアンケート] 子宮卵管造影に関する質問

2008年02月19日(火) 17:16

先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)のスクリーニングで、お子さんが陽性(TSH異常高値)となったかたで、妊娠前に「子宮卵管造影」を受けたことがある方はおられますか?

今回の妊娠前に「子宮卵管造影」を受けた。
7%
6人
以前の妊娠前にうけたことがある。
5%
4人
「子宮卵管造影」は受けたことがない。
88%
74人

この質問は途中から入れました。

「子宮卵管造影による一過性甲状腺機能低下症」の解説を書き込んだ後から、お尋ねしてみました。

84名中、今回の妊娠前が6名、以前の妊娠前が4名という事で、あわせて約12%のお母さんが子宮卵管造影を受けていることになります(両方ともは選べません)。

この数字は非常に意外で、思ったより「多い」というのが実感です。

先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)疑いで精密検査を受けた、全ての例できちんと調査してみるべきと考えられました。今後の調査研究が必要です。


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[過去のアンケート] サイトにたどり着くまで

2008年02月19日(火) 17:09

当サイト(こども健康倶楽部)をどのように知りましたか?

検索サイトの検索
26%
24人
ブログの記事
30%
28人
知人の紹介
9%
8人
医療機関での紹介
4%
4人
その他
32%
30人

昔は、サイトの利用状況は「アクセス数」の多さだけしか評価のしようがありませんでした。有名な「しょこたんブログ」は「10億アクセス」を達成したと言うことですが、最近では「Google Analytics」というグーグルが提供している、サイトの利用状況解析プログラムがあります。

その解析の中には、「トラフィックサマリー」といって、「こども健康倶楽部」のサイトにどこからやってきたかを解析したデータが載っています。

参照サイト、つまり別のサイトからのリンクでやってきた方が50.31%、GoogleやYahooといった検索エンジンで探してきた方が29.98%、直接やってきた方が19.70%という解析結果です。

参照サイトとしては、元々私が個人的に作っていたクレチン症についての情報サイトからリンクされていましたので、その多くは「検索エンジン」で「クレチン症」や「先天性甲状腺機能低下症」を検索して見つけた方が多いのではないかと考えられます。

アンケートでの「検索サイト」から26%、ブログの記事から30%ということは、全体の結果とは少し違うので面白いと思います。

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[過去のアンケート] 最初の1か月の「このサイトをご覧になって甲状腺機能低下症(クレチン症)に関して理解が深まりましたか?」への回答状況

2008年02月19日(火) 16:59

このサイトをご覧になって甲状腺機能低下症(クレチン症)に関して理解が深まりましたか?

よく分かった。勉強になった。
60%
56人
ちょっと難しかったけれど、ためになった。
33%
31人
すでに知っていることが多かった。
5%
5人
難しすぎて、理解するのは大変。
0%
0人
その他
2%
2人

あまり難しい医学用語を使わないようにして、なるべく分かり易く病気などの説明をしようと心がけました。

「よく分かった。勉強になった。」が60%、「ちょっと難しかったけれど、ためになった。」が33%というアンケート結果で、少しほっとしています。

あまり内容が難しすぎるのは論外だと思いますが、あまり易しすぎても、医療情報サイトとしては、落第かもしれません。その意味で、「ちょっと難しかったけれど、ためになった。」と33%の方に言って頂けたのは、作る側としては少し安心しました。

これからも時々、同じようなアンケートをしながら、利用する側の方達の声をお聞きしたいと考えています。アンケートへの回答と限らず、サイトの内容についてご意見をお寄せ頂けましたら幸いです。

「お問い合わせフォーム」などを利用してくださっても良いと思います。


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[過去のアンケート] 最初の1か月の「こども健康倶楽部のようなこどもの健康に関する情報サイトは、今後も必要だと思いますか?」への回答状況

2008年02月19日(火) 16:49

こども健康倶楽部のようなこどもの健康に関する情報サイトは、今後も必要だと思いますか?

とても必要だと思う。
93%
87人
病気によって必要だと思う。
7%
7人
あまり必要だと思わない。
0%
0人
必要ない。
0%
0人
その他
0%
0人

解説するまでも無いと思いますが、「こども健康倶楽部」のような医療情報サイトが必要とお答え下さった方が「とても必要」「病気によって必要だと思う」合わせて100%ということでした。

今回は、最初の試みとして、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)に関する情報サイトを公開しましたが、今後も、新生児マススクリーニングの対象疾患であるフェニルケトン尿症(PKU)やタンデムマススクリーニングで発見される疾患についての情報サイトの構築を、厚生労働科学研究費を活用させて頂くなどして、それぞれの疾患(病気)の専門家や患者・家族会の方達と協働作業という形で検討していきたいと考えています。

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[過去のアンケート] 最初の1か月の「あなたの状況を教えてください。」への回答状況

2008年02月19日(火) 16:39

あなたの状況を教えてください。

自分の子供が甲状腺機能低下症(クレチン症)である。
85%
80人
身内(または知り合い)に甲状腺機能低下症(クレチン症)の子供がいる。
3%
3人
教師や医療従事者である。
2%
2人
自分が甲状腺機能低下症(クレチン症)または甲状腺疾患を患っている。
1%
1人
その他
9%
8人

「こども健康倶楽部」サイト公開最初の1か月の登録者属性のアンケート結果です。

サイトに登録してくださり、その上で、アンケートに回答してくださった94人中80人(85%)が、お子さんが先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)という結果でした。

日本ではこの数年間は、1年に約400~500名程度のお子さんが、新しく先天性甲状腺機能低下症が疑われ治療が始められていると推計されています。その中で、先天性甲状腺機能低下症についての知識を強く求めるのは、診断直後から生後2~3歳頃までのお子さんのお父さん、お母さんと考えられます。

仮に年間500名、3年間と考えると、1,500名中80名(約5%)が短期間に回答してくださったというのは、大変有り難いことです。

公開して半年くらいたった頃に、また同様のアンケートを行いたいと考えています。

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[よくある質問] ジェネリック医薬品

2008年02月15日(金) 06:45

先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の薬は一般名(レボチロキシンナトリウム、Levothyroxine Sodium)と商品名があり、レボチロキシンナトリウムは「チラーヂンS錠」(あすか製薬)や「レボチロキシンNa錠」(サンド製薬)が日本での商品名となっています。

新しく開発された薬に対し、同じ成分の薬が後から発売されることがあります。最初に発売された「先発医薬品」に対し、「後発医薬品」のことを「ジェネリック医薬品」と言います。日本ジェネリック医薬品学会の情報サイトから「かんじゃさんの薬箱」という情報サイトがリンクされていて、その中に「検索」のページがあります。

このページで「レボチロキシン」と一般名を入れると、「チラーヂンS錠」(あすか製薬)と「レボチロキシンNa錠」(サンド製薬)の両方とも「先発薬」という区分であることがわかります。普通は先発薬の薬価が高く、ジェネリック医薬品が安いのですが、「チラーヂンS錠」(あすか製薬)と「レボチロキシンNa錠」(サンド製薬)は同じ値段となっています。

外国ではさらにいろいろな商品名のレボチロキシンが発売されていて、それぞれの間の違い(吸収率など)について議論があり、いくつか論文がだされています。

論文の内容は少し難しいですが、米国で医薬品を承認するFDAという官庁の検査方法が不適当ではないかという内容です。日本の薬は二つとも基本的に同じ薬と考えられますので、あまり心配はないのですが、欧米で薬が変更される場合、少し注意が必要かもしれません。

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[関連学会情報] 第50回日本先天代謝異常学会総会・第7回アジア先天代謝異常学会総会

2008年03月09日(日) 00:41

第50回日本先天代謝異常学会総会・第7回アジア先天代謝異常学会総会
■会期:2008年11月6日(木)~8日(土)
■会場:米子コンベンションセンター(米子市)鳥取県
■会長:鳥取大学脳神経小児科 大野 耕策教授

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[論文] 新生児マススクリーニングに使われた濾紙血の検査終了後の保管と利用に関する調査(一般市民版と医師版)

2008年01月30日(水) 10:44

Lesson4の「先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の診断」の説明のところに、「検査済み濾紙血の目的外使用」のことを少し触れています。

現在わが国では、新生児マススクリーニングの検査が終わった後の「検査済み濾紙血」は、再採血や精密検査の際に再検査するためや、あるいはスクリーニング以外に症状などによって患者さんが見つかった場合、濾紙血に戻って再検査するため、一定期間、冷蔵庫や冷凍庫などで保管されています。

これはスクリーニングの対象となっている病気の検査のために使われるわけですから、「(スクリーニングの)目的内」検査ということになります。

一方、現在の公的な検査対象の6疾患以外について、「新しいスクリーニング対象疾患」として厚生労働省の研究班などで調査研究が続けられています。

そうした場合、基礎的な研究でスクリーニングが可能と考えられた病気については、実際の赤ちゃんからの血液で本当にスクリーニングすることができるかどうか、検討してみることが必要となります。これは、(今は)スクリーニング対象となっていない病気の検査のために使われるわけですから、「(スクリーニングの)目的外」検査ということになります。

こうした「新しいスクリーニング」のための「目的外使用」の外に、例えば、2005年のインドネシアの大津波の被害者の身元確認のためのDNA検査が、新生児マススクリーニング後に長期保管されていた濾紙血を用いて行われました(英国人の例)。

新生児マススクリーニングでは、血液中の様々な物質を検査しますが(先天性甲状腺機能低下症ではTSH)、濾紙血にはそうした物質以外に、他の血液成分、すなわち白血球が含まれています。白血球にはヒトの遺伝情報を記録したDNA(デオキシリボ核酸(deoxyribonucleic acid)・・・Lesson16参照)が含まれていて、長期保管された濾紙血からでもDNAを取り出して、様々な遺伝子検査を行うことが可能です。

こうした本当の意味での「目的外使用」も濾紙血を用いて可能となっていますので、「新生児マススクリーニングに使われた濾紙血の検査終了後の保管と(目的外)利用」について、わが国でどのように社会的に受け入れられるか調査し、一定のルールを決めていく必要があります。

そこで「プラメド」という医療に関する調査会社に御願いして、「新生児マススクリーニングに使われた濾紙血の検査終了後の保管と利用に関する調査(一般市民版)」「新生児マススクリーニングに使われた濾紙血の検査終了後の保管と利用に関する調査(医師版)」を行いました。

興味深い結果ですので、ぜひご覧下さい。

添付ファイル:

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[お役立ち情報] 粉薬(チラーヂンS)の飲ませ方

2008年01月27日(日) 16:36

先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の治療を始めたとき、一番、保護者のかたを悩ますことは、粉薬(こなぐすり)の飲ませ方かもしれません。

別に紹介した米国の最新論文には、以下のように書かれています。

The pill should be crushed and suspended in a few milliliters of formula, breast milk, or water.

米国には日本のような粉薬のレボチロキシンナトリウム(チラーヂンSなど)がなく、ほとんどが錠剤で処方されているようです。そのため、錠剤を半分に割った時の最少量である12.5μgごとに薬の量が増減されています。

赤ちゃんの時期から錠剤で処方され、自宅で飲ませる直前に「砕く(be crushed)」ように書かれています。それを少量(数ml)のミルク、母乳、水に溶かしなさいと指示されます。

ただ例えば、母乳栄養の赤ちゃんに薬を飲ませるためにほ乳瓶を使ったり、乳首だけを使うのは、乳首を嫌う赤ちゃんもいますし、なにより母乳栄養を続けるための障害となることもあります。それを避けるためには、粉薬を少量の水(白湯)で練り、お母さんが小指などにつけて、赤ちゃんのほほの内側や上あごの天井部分にでも塗りつけて、その後、母乳を含ませてあげる、という方法が考えられます。

チラーヂンSを1日2~3回に分割してしまうと、1回量が減ってしまい、乳糖やデンプン(賦形剤)で量を増やさなければならなくなります。そうすると、水で練りにくくなり、困ることがあるようです。その意味でも、1日1回処方が適切と言えますし、空腹時に飲ませるのも理にかなったことです。

ただ、通常量のミルクに溶かしてのませることは、嘔吐の原因となったり、全量飲めない恐れがでてきますので、避ける方が賢明です。

Care should be taken to avoid concomitant administration of soy, fiber, or iron. Breastfeeding can continue.

米国では豆乳(soy milk)と一緒にチラーヂンSを飲ませたために、甲状腺機能低下症となった例が報告されています(Soy formula complicates management of congenital hypothyroidism. Arch Dis Child. 2004 Jan;89(1):37-40)。

その他の薬剤との関係は、「29-1 他の病気にかかったとき」をご覧下さい。

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[論文] Update of Newborn Screening and Therapy for Congenital Hypothyroidism

2008年01月27日(日) 15:22

米国における先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の新生児マススクリーニングと治療に関する最新の論文(総説)です。

Update of Newborn Screening and Therapy for Congenital Hypothyroidism

PEDIATRICS Vol. 117 No. 6 June 2006, pp. 2290-2303 (doi:10.1542/peds.2006-0915)

添付ファイル:

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[論文] 先天性甲状腺機能低下症

2008年01月25日(金) 12:43

2002年時点での最新情報を書いた論文です。

小児内科 34巻 増刊号

添付ファイル:

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[論文] 新生児マススクリーニングの現状と21世紀における課題

2008年01月25日(金) 12:35

新生児マススクリーニングの現状と21世紀における課題

Author:原田正平(国立成育医療センター 成育政策科学研究部成育医療政策科学研究室)

Source:小児保健研究(0037-4113)65巻3号 Page391-397(2006.05)

添付ファイル:

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[よくある質問] マススクリーニングの再採血をするようにいわれたら

2008年01月23日(水) 10:51

新生児マススクリーニング(代謝異常症等検査)は6つの先天性の病気を早期発見・早期治療することを目的としています。

それぞれの病気を見つけるため濾紙血の中の特定の物質を測定し、その物質が異常に多かったり、少なかったりした場合(測定する物質により違います)、一定の基準値(これをカットオフ値、cut-offと言います)を決めておきます。

先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)では甲状腺の働きが悪いため、血液中の甲状腺ホルモン(FT4)が低下し、それに反応して甲状腺刺激ホルモン(TSH)が上昇します。

クレチン症の早期発見・早期治療のためには、生後5日めころに採血し、TSHが高値を示した場合、クレチン症を疑って精密検査をしますが、TSH高値=クレチン症ではありません。

お住まいの地域によって、少しずつシステムが違いますが、

1.初回採血でろ紙血TSHが30 mIU/L以上・・・ただちに精密検査

2.初回採血でろ紙血TSHが10~30 mIU/L・・・2回目の採血(再採血)

3.再採血でもろ紙血TSH 10 mIU/L以上なら・・・精密検査

4.精密検査のときに、血清TSHが30 mIU/L以上(あるいはFT4 1.5 ng/dl以下)なら甲状腺機能低下症と考え、甲状腺ホルモン補充療法(チラーヂンS内服)を開始。

5.この直ちに治療を始める基準値は、小児内分泌科医の中でも違いがあり、血清値15~30 mIU/Lでも治療する専門医が多いです。

6.精密検査のときに血清TSHが5 mIU/L未満は、ほぼ「正常」、5~15 mIU/Lの場合は、一時的なTSH上昇を疑い、無治療で生後1~2か月まで経過観察。

7.生後2~3か月を過ぎても、血清TSHが10 mIU/L以上なら、軽度の甲状腺機能低下症(潜在性甲状腺機能低下症、軽症クレチン症)と考え、治療開始。

8.生後2~3か月を過ぎて血清TSHが5 mIU/L未満は「正常」、5~10 mIU/Lなら無治療で経過観察。

といった対応が専門医の場合行われます。

生まれたばかりの赤ちゃんは、生後1時間以内くらいに全員TSHが血清値で50~70 mIU/Lまで上昇します。その後、徐々に低下して、生後5日頃にはろ紙血TSHで10 mIU/L(血清値換算、約16 mIU/L)未満となることがほとんどですが、正常の赤ちゃんでも低下が遅れたりします。

また赤ちゃんのお臍の消毒にヨードを含んだ消毒剤(茶色の消毒剤でイソジンなどが代表的なものです)が使われると、軽い一時的な甲状腺機能低下症がおこり、ろ紙血TSHの高値が生後5日を過ぎても続くため、クレチン症が疑われてしまうことがあります。

お母さんが子宮卵管造影をうけていると、赤ちゃんに影響することもあります。

再採血をうける赤ちゃんは、地域によって違いますが日本全体の平均では1~2%くらいで(つまり100の赤ちゃんのうち1人、2人は2回目の採血)、精密検査をうける赤ちゃんは、0.1~0.2%くらいです(500人から1,000人に1人ということです)。

お子さんの状態は、現在、100人に1~2人の中の状態と言うことです。その中から精密検査にまわるのは、地域によって違ってきますが、およそ5~10人に1人と考えてください。

この比率が高いか低いかは一概に言えませんし、ご心配なことと思いますが、通常、精密検査が必要な場合は、再採血後、1週間以内には連絡があるはずです。

再採血となる場合の初回TSHとしては、10~15 mIU/L程度までは、極軽度の甲状腺機能低下症=潜在性甲状腺機能低下症に相当する値です。

少なくとも、急いで診断治療をしなければいけない値ではありませんので、ご心配なお気持ちはわかりますが、どうぞ過剰な心配をされることなく再採血の結果判明をお待ち下さい。

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[よくある質問] 子宮卵管造影による一過性甲状腺機能低下症

2008年01月21日(月) 13:29

子宮卵管造影(しんきゅうらんかんぞうえい)というのは、妊娠しにくい女性について、その原因を調べるために行われる検査です。

妊娠の第一歩は、受精(卵子と精子の結合)です。卵子と精子が出会う場所は、普通は卵管です。
あまり自覚されていないことですが、実は女性のお腹の中(腹腔)は体外とつながっています。つまり卵子が保管されている卵巣(らんそう)は、腹腔中にあり、子宮の上部の両側から伸びている卵管の先が開いていて、卵巣から排卵の時に腹腔中に飛び出した卵子が、卵管の開口部から入り込み、卵管の中で精子とであって受精がおこります。

妊娠しにくい(不妊症の)女性の多くで、この卵管が狭くなっていたり、閉塞していることがあり、そうした状態であるか無いかを調べる方法が「子宮卵管造影」です。

人の体にレントゲン線(X線)をあてると、組織の密度にしたがって濃い部分が「白く」うつり、薄い部分が「黒く」うつります。骨や歯が一番密度が濃いため「白く」うつり、空気の多い肺などは「黒く」うつります。卵管に狭い部分がないか(狭窄)などを調べるためには、子宮から造影剤といわれる「濃い液体」を入れてやります。このレントゲンで白くうつる液体を「造影剤」と呼びますが、その主な成分が「ヨード(ヨウ素)」です。

子宮卵管造影に使われた造影剤は、血液中に吸収さて腎臓から尿中に排泄されたり、子宮の入り口から体外に排出されますが、一時的に体内のヨード濃度を高めます。

4-2 お母さんの食生活による甲状腺機能異常に説明していますが、ヨードは甲状腺ホルモンの材料であるとともに、多すぎるとWolff-Chaikoff効果のため、甲状腺ホルモンの産生を押さえ、一時的な甲状腺機能低下症(一過性甲状腺機能低下症)を引き起こしてしまいます。

子宮卵管造影をうけて、その直後に妊娠されたお母さんの中には、ヨード過剰が長期に続き、そのためにお腹の赤ちゃんにもヨード過剰による甲状腺機能低下症(胎児甲状腺機能低下症)が、稀ですがおきることがあります。

そのため、子宮卵管造影を受けたお母さんから生まれた、一部の赤ちゃんが新生児マススクリーニングでTSH高値となり、クレチン症疑いとして精密検査をうけ、なかには甲状腺ホルモン薬(チラーヂンS)による治療を必要としたことが報告されています。

わが国での生殖補助医療(体外受精など)により誕生した赤ちゃんは既に年間1万人を超えています。子宮卵管造影の施行数はその数倍になると推定されていますが、未だ子宮卵管造影後の一過性甲状腺機能低下症は数えるほどしか報告されていません。

残念ながら、どのような場合に子宮卵管造影後の一過性甲状腺機能低下症がおきるかは未だわかっていません。子宮卵管造影を受けても、あまり心配しすぎる必要はありませんが、お母さん自身に甲状腺機能低下症が起きるという報告もありますので、妊産婦の甲状腺疾患に詳しい甲状腺専門医に相談しつつ、お腹の赤ちゃんにも気をつけることが望ましいでしょう。

また、子宮卵管造影後に生まれた赤ちゃんが、新生児マススクリーニングでTSH高値となり、クレチン症疑いとして精密検査をうけた場合は、赤ちゃんの担当の先生にそのことを報告し、ヨード過剰による一過性甲状腺機能低下症を頭に置きながら、必要に応じて甲状腺ホルモン薬による治療をうけることが望ましいと言えます。

ヨード過剰の検査のためには、お母さんの血液中・尿中・母乳中、赤ちゃんの血液中・尿中ヨード濃度の測定が必要です。このことも、赤ちゃんの担当の先生とよく相談することが勧められます。

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[お役立ち情報] 日本甲状腺学会専門医

2008年01月21日(月) 12:19

先天性甲状腺機能低下症は「甲状腺疾患(甲状腺の病気)」の一つです。甲状腺の病気を扱う甲状腺専門医は、その多くが日本甲状腺学会に所属しています。

甲状腺学会の専門医はここをクリックすると見つけることができます。

残念ながら、日本小児内分泌学会の会員で日本甲状腺学会の会員でもあるかたは少なく、甲状腺学会専門医はさらに少ないのが現状です。

そのため、甲状腺学会専門医の多くは、大人の甲状腺疾患の専門医ですが、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の取り扱いに慣れているとは言えません。ことに、小さなお子さんの採血には技能が必要ですので、やはりお子さんが小さなうちは小児科(できれば小児内分泌専門医)で診て頂くのが望ましいでしょう。

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[お役立ち情報] 日本内分泌学会 内分泌代謝科(小児科)専門医

2008年01月21日(月) 12:08

先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)のお子さんを専門的に診療する医師は、主に小児内分泌専門医です。小児内分泌専門医は専門領域の診療や研究を進歩させるため日本小児内分泌学会を結成しています。また主として成人以降の大人の内分泌疾患の専門医の集まりが日本内分泌学会です。

より専門的に子どもの内分泌疾患を診療している小児内分泌専門医を、学会として認定しており、「日本内分泌学会 内分泌代謝科(小児科)専門医」と言います。

その中で、日本小児内分泌学会のホームページに名前を掲載することを承知してる方の所属や名前を次のページで確認することができます。名前をだされていない専門医もいますので、そのことをご承知の上、情報としてご利用下さい。

日本内分泌学会 内分泌代謝科(小児科)専門医

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[関連学会情報] 第42回日本小児内分泌学会

2008年01月20日(日) 17:13

第42回日本小児内分泌学会
■会期:2008年10月2日(木)~4日(土)
■会場:米子コンベンションセンター(米子市)鳥取県
■会長:鳥取大学医学部周産期・小児医学 神崎 晋教授

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[関連学会情報] 第55回日本小児保健学会

2008年01月20日(日) 17:09

第55回日本小児保健学会
■会期:2008年9月25日(木)~27日(土)
■会場:札幌コンベンションセンター(札幌市)
■会長:札幌医科大学医学部小児科 堤 裕幸教授

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[関連学会情報] 第2回新生児内分泌研究会

2008年01月20日(日) 17:16

第2回新生児内分泌研究会
■会期:2008年9月14日(日)
■会場:京都キャンパスプラザ(京都市下京区西洞院通塩小路下ル JR京都駅北側)
■会長:京都大学医学部発生発達医学講座(発達小児科学)河井昌彦講師

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[関連学会情報] 第35回日本マス・スクリーニング学会

2008年01月20日(日) 17:05

第35回日本マス・スクリーニング学会
■会期:2008年8月29日(金)~30日(日)
■会場:(松江市)島根県
■会長:島根大学医学部小児科 山口清次教授

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[関連学会情報] 日本小児内分泌学会・第13回専門セミナー

2008年01月20日(日) 17:22

日本小児内分泌学会・第13回専門セミナー
■会期:2008年8月22日(金)早朝~23日(土)夜まで(21日夜着-24日朝解散)
■会場:スペースアルファ神戸
■会長:日本小児内分泌学会卒後教育委員会 委員長 大山建司
■講義科目 講師
・思春期早発症と続発性性腺機能不全:有阪 治(獨協医科大学)
・カルシウム・リン代謝異常:難波範行(大阪大学)
・性分化異常・原発性性腺機能不全:長谷川奉延(慶應義塾大学)
・糖尿病:井原健二(九州大学)
・先天性副腎過形成と急性副腎不全:向井徳男(旭川医科大学)
甲状腺機能障害:原田正平(国立成育医療センター研究所)
・低身長の診断と治療:依藤 亨(京都大学)
・水電解質代謝異常:横谷 進(国立成育医療センター) 

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[関連学会情報] 第81回日本内分泌学会学術総会

2008年01月19日(土) 07:26

第81回日本内分泌学会学術総会
■会期:2008年5月16日(金)~18日(日)
■会場:ホテル青森、青森市文化会館(青森市)
■会長:弘前大学大学院医学研究科 須田俊宏教授

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[関連学会情報] The 4th Congress of Asian Society for Pediatric Research

2008年01月19日(土) 07:21

The 4th Congress of Asian Society for Pediatric Research
■会期:2008年5月3日(土)~6日(火)
■会場:ホノルル、ハワイ
■会長:横浜市立大学医学部小児科 横田俊平教授

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[関連学会情報] 第111回日本小児科学会学術集会

2008年01月19日(土) 07:04

第111回日本小児科学会学術集会
■会期:2008年4月25日(金)~27日(日)
■会場:東京国際フォーラム(東京都千代田区)
■会頭:日本医科大学小児科 福永慶隆教授

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[関連学会情報] 日本子ども健康科学会第6回テーマ別研究会

2008年01月19日(土) 07:13

日本子ども健康科学会第6回テーマ別研究会
■会期:2008年4月19日(土)
■会場:国立成育医療センター研究所セミナールーム21・22(東京都世田谷区)

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[関連学会情報] IX International Kawasaki Disease Symposium (IKDS)

2008年01月19日(土) 06:57

第9回国際川崎病シンポジウム
■会期:2008年4月10(木)日~12日(土)
■会場:台北市(台湾)

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[お役立ち情報] 検診記録表

2008年01月17日(木) 10:15

定期検診の記録をつけていくことはとても大切です。

検診の数値を記録するために、便利な検診記録表を作成しました。
(pdfファイルです。プリントアウトしてご利用になれます)

継続的な検診のデータは、記録がとても大切です。
ぜひ、ご利用ください。

~こども健康倶楽部~

添付ファイル:

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[論文] 甲状腺と肝臓

2008年01月19日(土) 15:23

コミュニティルームのほうで、甲状腺機能と肝機能検査の関係を説明しましたので、その参考となる論文を載せておきます。

The relationship between the thyroid gland and the liver
Q J Med 2002; 95: 559-569
R. MALIK and H. HODGSON
From the Centre for Hepatology, Department of Medicine, Royal Free Campus, Royal Free and University College Medical School, London, UK

添付ファイル:

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[論文] 甲状腺ホルモン薬の週1回服用について

2008年01月19日(土) 15:42

クレチン症講座のほうで、甲状腺ホルモン薬(チラーヂンS)の飲ませ方を説明しています。ふつうは朝食前に1日1回服用が標準ですが、飲み忘れを防ぐための工夫として、大人では週1回で問題がないかどうか研究されていますので、その論文を紹介します。

注意:子どもでの検討は行われていませんので、試したりはしないでください。

1.Treatment of hypothyroidism with once weekly thyroxine.
J Clin Endocrinol Metab. 1997 Mar;82(3):870-5
Grebe SK, Cooke RR, Ford HC, Fagerström JN, Cordwell DP, Lever NA, Purdie GL, Feek CM.
Endocrine Research Unit, Mayo Foundation and Clinic, Rochester, Minnesota 55905, USA. grebs@wnmeds.ac.nz
平均年齢50.8歳で12例(男2、女10)の患者さんでのデータです。

2.Once weekly thyroxine treatment as a strategy to treat non-compliance.
Postgrad Med J. 2007 Oct;83(984):e3
Rangan S, Tahrani AA, Macleod AF, Moulik PK.
Department of Diabetes and Endocrinology, Royal Shrewsbury Hospital, Shrewsbury, UK
こちらは2例でのデータです。
服用が不規則な患者には安全で有用な方法だろうと考察しています。 

1の文献を添付します。




添付ファイル:

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[論文] パークロレイト放出試験の説明書

2008年01月21日(月) 06:52

■掲載巻号:日本小児内分泌学会 会員へ配布, 2004.11
■作成者:日本小児内分泌学会 マススクリーニング委員会、薬事委員会
■日本小児内分泌学会ホームページより(リンク

添付ファイル
1.日本小児内分泌学会で作成した「パークロレイト放出試験の説明書」(JPE_perchlorate)
2.日本甲状腺学会での説明資料(JTA_perchlorate)

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[論文] 先天性甲状腺機能低下症マススクリーニングガイドライン(1998年版)

2008年01月21日(月) 06:44

■雑誌掲載巻号:日本小児科学会雑誌 102:817-819, 1998
■著者:猪股弘明、松浦信夫、立花克彦、楠田聡、福士勝、梅橋豊蔵、諏訪誠三、新美仁男、 藤枝憲二
■日本小児内分泌学会ホームページより(リンク

添付ファイル:

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[よくある質問] 新生児マススクリーニングの濾紙採血以外で発見された先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)

2008年01月21日(月) 11:28

新生児マススクリーニングは、基礎講座で説明させて頂いているように、「大勢の健康な人の集団から、特定の病気を持った人を効率よく見つけだす」ことを目的としています。

そのため、「見つけるためにかかった費用+治療などにかかる費用」<<<「マススクリーニングをしなかったためにかかる費用=発見が遅れたお子さんの治療や介護にかかる費用」となることが、マススクリーニングを公的な費用(=税金)で行うための大前提となっています。

つまり、マススクリーニングで全ての患者さん(この場合は、先天性甲状腺機能低下症の全てのお子さん)を見つけることが目的となってはいません。全ての患者さんを見つけるためには、例えば生まれてから1か月毎に、全てのお子さんを対象として採血を繰り返すことが必要ですが、それでは費用が限りなく大きくなりますので、基本的には生後4~7日目に「1回だけ」採血が行われます。

1回の採血だけですので、マススクリーニングで発見できないクレチン症のお子さんも、残念なことですが、少数ながらおられます。医学用語(生物統計用語)では「偽陰性(ぎいんせい)」と言いますが、マススクリーニングの限界でありやむお得ない理由もありますので、このサイトや私の書く論文では「マススクリーニングで発見されなかった例」とか「マススクリーニング非発見例」と呼ばせて頂いています。

その中には、マススクリーニング以外に、新生児期や乳幼児期にたまたま甲状腺機能の検査が行われて、「甲状腺機能低下症」が疑われる場合があります。

たいていは、「潜在性甲状腺機能低下症」と言われる程度のTSH軽度高値、FT4正常のパターンをとります。

この時期(生まれてから生後2~3か月くらいまで)の潜在性甲状腺機能低下症の診断は、小児内分泌専門医でも統一された基準がなく、またマススクリーニング以外でたまたま「潜在性甲状腺機能低下症」の検査値を示した場合の解釈は、かなり難しいですので、できれば小児内分泌専門医にご相談することをお勧めしています。

なぜそうした「潜在性甲状腺機能低下症」の検査値を示すのかについて、きちんとした調査研究は行われていませんが、多くの場合、やはりマススクリーニングの基準値(カットオフ値)にまで至らない程度の極軽度の甲状腺機能低下症であることが考えられます。

TSHのカットオフ値は、各都道府県・政令市で委託している(スクリーニング)検査センター毎に決められていますが、およそ「10 mIU/L」(全血値)となっています。

この値は一般の病院で採血される血清値に換算しますと約「16 mIU/L」となります。一方、乳幼児期の潜在性甲状腺機能低下症はTSHが8~15 mIU/L程度のことがありますので、マススクリーニングでは発見できない程度の甲状腺機能低下症である、ということになります。

幸いなことに、このようにマススクリーニングで発見できない程度の極軽い甲状腺機能低下症のお子さんは、生後数か月以降に治療が開始されても、発育発達に大きな問題のないことが示されています(少なくとも知能検査での異常のないことがほとんどです)。

またこうした長期に甲状腺機能低下症が持続する永続性潜在性甲状腺機能低下症だけではなく、出生後の臍の消毒にヨード含有消毒剤(商品名:イソジンなど)が使われたりした場合、マススクリーニングで異常なしでも、たまたま検査されて一過性潜在性甲状腺機能低下症を示す場合もありますので、そうした場合の解釈もやはり小児内分泌専門医に判断を仰ぐことが望ましいと言えます。

このような一過性潜在性甲状腺機能低下症の場合は、もちろん治療は必要としません。むしろあわてて治療を始めてしまうと、「治療で甲状腺機能が正常となったのか」「治療をしなくても正常化したのか」すぐには区別がつけられなくなります。そのため、不要な長期の治療を受けることになりますので、その意味でも、治療を始めてしまう前に、小児内分泌専門医に相談することが重要です。

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